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2011年10月の記事

『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月30日(日)

  2日目。昼公演であった。

  初日の昨日とはまた違った、カジュアルでくつろいだ雰囲気の客席であった。ひとりだけ今日が初日の石川新太くんも、伸び伸びとフロリアンを演じた。
  スケジュールの都合で新太フロリアンはゲネプロをやっていないので、本人には大変なプレッシャーだったのではないかと想像するが、そんなことを全く感じさせない素晴らしいフロリアンであった。新太、初日おめでとう!

  プロダクション・コーディネーターの小熊節子さんからは「あなたの今までの中でいちばん良いです」とお褒めの言葉を頂戴した。
  小熊さんはウィーン在住で、ドイツ語圏のミュージカルを日本に紹介する時になくてはならない方である。「今まででいちばん」と言うことは、『ダンス オブ ヴァンパイア』『レベッカ』『三銃士』のどれよりも今回がお気に召した、と言うことだ。

  これで『ニューヨークに行きたい!!』通信はお終いである。ご愛読ありがとうございました。次は『TDV』通信。いつから?  明日から!

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初日! 『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月29日(土)

  昨日はニューヨークの「自由の女神像」生誕125年のおめでたい日だったそうで、ニューヨーク湾のリバティ島では記念式典も行われた様だ。
  『ニューヨークに行きたい!!』は、帝劇開場100周年記念公演であると同時に、自由の女神生誕125周年記念公演でもあったのだ(と私が勝手に決めた)。

  さて。

  11時30分より通し舞台稽古(ゲネプロ)。

  本当は昨日の内に終えたかったのだが、今日にずれ込んだ。が、想定の範囲内ではある。ゲネプロ後は各セクションの直しの作業が開場時間ギリギリまで続く。なので本来は舞台で行われるお祓(はら)いが、急遽楽屋のエレベーター・ホールにある楽屋稲荷前に変更された。

  16時35分、ロビーにて、マエストロ・塩田さんとその仲間たちによるプレ・ショーが始まる。

  塩田さんとその仲間たちは、『ミー&マイガール』や『イーストウィックの魔女たち』の時にも、開演前のロビー・パフォーマンスで会場内を華やかな雰囲気にしてくれた。今回のショーは約15分間で、連日、開演の25分前位から行われる。お時間に余裕のある方は、お早めにご来場いただければ楽しいひと時をお過ごしいただける筈である。

  17時。定刻通りに開演。

  ネタバレになるので詳細は伏せるが、とても良い初日だったと思う。稽古初日から今日まで、キャスト&スタッフ一同、大変密度の濃い時間を過ごしてきたが、その価値のあった作品に仕上がった。
  ハンブルクの初演を見た関係者のひとりに「こんなに面白かったっけ?」と言われたが、私はハンブルクを見ていないので、ハンブルクより面白かったのかどうか、それは分からない。が、そうであったのなら嬉しい。

  終演後、オリジナル・プロダクションのプロデューサー、ヴィレム・メッツ氏を囲んで、東宝の製作チームの皆さんと会食。
 メッツ氏は『三銃士』のプロデューサーでもあり、その初日にも来日されていたので、その時以来の再会である。日欧の演劇界の違いから日欧のビールの違いまで、今日も色々な話をしたが、「ライブ・パフォーマンスの持つ力を信じて、私たちはその未来に楽観的でいましょう」とおっしゃったことが強く印象に残っている。

  明日は石川新太フロリアンの初日。吉井フロリアンとはまた違うキャラクターを楽しんで欲しい。

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『ニューヨークに行きたい‼』通信 そして今日もミニ

10月28日(金)

  舞台稽古。のち、照明の直し。今日も結局深夜。お付き合いくださった皆さんに心より感謝。

  明日はいよいよ初日。その前にゲネプロ。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信 やっぱりミニだけど今日もお知らせ付き

10月27日(木)

  朝からテクリハ。お昼から舞台稽古の続き。終了後、道具調べ/照明合わせ。更にテクリハ、そして深夜。

  今日のお知らせは『ジキル&ハイド』。

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『ニューヨークに行きたい‼』通信 今日もミニだけどお知らせ付き

10月26日(水)

  午前中はサウンド・チェック。午後からテクリハ。夕方から舞台稽古。終了後、道具調べ/照明合わせの続き、深夜まで。

  お知らせ1/帝劇の正面入口に巨大な瀬奈さんや巨大な橋本さんや巨大な村井さんや巨大な浅丘さんが登場! 最近の帝劇公演ではお馴染みのラッピングが今回も施されているので、お散歩がてら帝劇正面へどうぞ。

  お知らせ2/『ニューヨークに行きたい‼』では、開演前のロビーで、マエストロ・塩田明弘さんと愉快な仲間たちが何やら楽しいパフォーマンスを企画中。なので、お時間に余裕のある方は、どうぞ少しお早めに(開演30分前くらいからスタートか?)劇場へ。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信 ミニ

10月25日(火)

  午後からの道具調べ/照明合わせに立ち会う。

  劇場内に籠っていると時間の感覚が麻痺してくる。さっき食べたばっかりだ、と思っていたら、もう夕食の時間である、と思った途端に、夜食の時間になっている。
  20代、30代の頃は、連日徹夜に近い仕事でもピンピンしていたのだが、今では24時を回るとからきし・・・・・・である。

  おやすみなさい。また明日。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月24日(月)

  帝劇へ。

  今日、明日と稽古は無い。舞台や楽屋で、稽古に入るための様々な準備、作業が行われる。
  ここでは様々な技術を持った大勢の人たちが働いている。劇場側のスタッフもいれば作品側のスタッフもいる。デザイナーも技術者もいる。その多くの部門が効率よく作業できる様にタイム・テーブが組まれる。タイム・テーブルをを調整しているのは舞台監督である。

  各セクションの仕込み作業が一段落すると、次は照明の「フォーカス合わせ」に移る。これは、舞台上や客席上部などに吊り込まれた膨大な数の照明器具を、ひとつひとつ向きや角度やピント(なのでフォーカス)を合わせて決めて行く、気が遠くなる様な作業である。
  これが終わって、ようやく道具調べ/照明合わせが始まる。が、終わるのは今日の深夜のことである。

  私は午後に顔を出した。セクション毎の作業が一段落し、フォーカス合わせが始まろうとする頃である。
  今日、演出家が立ち合う必要のある作業は無い。が、長年の習性で顔を出してしまうのである。顔を出した所でやることは無いので、客席からぶらぶらと、作業が続く舞台を眺めているだけである。それだけだったとしても、劇場にいられることが私には幸せなのだが。

  明日は道具調べ/照明合わせ。劇場入りした後で最も重要な作業。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月23日(日)

  稽古場最終日。2回目のオケ付き通し稽古。

  アクセルの息子・フロリアンは12歳。ダブル・キャストで演じるのは本物の12歳、吉井一肇(はじめ)君と石川新太(あらた)君である。2人とも12歳にして既に輝かしいキャリアを誇っていて、『エリザベート』『レ・ミゼラブル』『ピーターパン』『ナイン』『ザ・ミュージックマン』などなど、出演作には話題作が並んでいる。
  2人のフロリアンは、それぞれの個性が反映されて随分と印象が異なる。一肇君には一肇君の、新太君には新太君の面白さがあって、本当に甲乙が付け難い。なので、できれば両方を観ていただきたい。どっちも本当に面白いよ。

  さて、今日も大変良い通し稽古であった。昨日の課題も上手く処理され、格段にクォリティの高い仕上がりになった。これで、大変良い形で劇場入りすることができる。

  劇場では仕込み作業が進行中。今日の時点では、舞台はまだ工事現場か工場のような様相であったが、明日の午後には『ニューヨークに行きたい!!』の世界が現れるだろう。

  明日、明後日と稽古は無し。各セクション、総力を挙げてテクニカルな作業を進める。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月22日(土)

  オケ合わせ、昨日の続き。その後、オケ付き通し稽古。

  終了後、通し稽古を見ていた複数の関係者から「とても良い通しだった」と声をかけられた。もちろん、それらは所詮は身内の声に過ぎないが、ミュージカル作りに関して私が信頼している人たちの感想でもある。私は「後者の声」として素直に聞くことにした。
  私も「良い通しだった」と思う。もちろんミスはあちらこちらににあった。でも、 『ニューヨークに行きたい!!』がどこに向かおうとしているのか、そのことがカンパニー全体で確実に共有されていたからである。

  舞台では、10月公演の『細雪』が無事に千穐楽を迎え、その大道具と入れ替わりに我々の豪華客船の搬入が始まっていた。明日は稽古場最終日。本格的な仕込み作業も始まる。

  あと1週間!

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『ニューヨークに行きたい!!』通信 そしてオーディエンス募集

10月21日(金)

  オーケストラとキャストの合わせ(オケ合わせ)。

  1日がかりで、オーヴァーチュアから2幕中盤の「朝食まではそばにいて」までを合わせる。
  何しろゴージャス、時にエキサイティング、或いはエレガントである。昨日までのピアノでの稽古でも十分にゴージャスでエキサイティングでエレガントだったのだが、塩田明弘さん率いるオーケストラの演奏は、その100倍(当社比)はゴージャスでエキサイティングでエレガント。今日も終日、素晴らしいサウンドに包まれて私は幸福であった。

  明日はオケ合わせの続き。その後、オケ付きで通し稽古。と言うことは、稽古場は残すところ明日、明後日の2日のみ、と言うことである。

  話は変わるが、『ダンス オブ ヴァンパイア』の製作発表が11月8日(火)に行われることが発表された(こちら)。当日は400名のオーディエンスが招かれることになっているので、お時間の許す方はどうぞご応募ください。
  そして、リー君ブログが大暴走(それはこちら)!!  皆さん、くれぐれも本気にしない様に!!

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月20日(木)

  『ニューヨークに行きたい!!』の公式ブログに、昨日の日記に記した「稽古場にやって来たカルメン・ミランダ」の写真が載っている(こちらから)。このミュージカルにこんな場面はないが、こんな雰囲気は満載である。

  さて。

  今日は色々な場面を手直し。明日以降のオーケストラとの合わせ稽古に備える。稽古後は瀬奈さんの衣裳合わせ。歴史物でも悲劇でもない瀬奈さんをお楽しみに。
  そして稽古後、稽古場に楽器が運び込まれる。
  3日間に渡るオーケストラ・リハーサルを終えたマエストロ・塩田さんは、「早くやりたい。今からでもやりたい」と、はやる気持ちを抑え難いご様子。手応え十分なのであろう。私だって今すぐ聞きたい。

  明日はミュージカル作りのプロセス中で最も心躍る一日。「オケ合わせ」である。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月19日(水)

  稽古場にカルメン・ミランダが!

  と言っても、誰もカルメン・ミランダを知らないと思うので、画像へのリンクを張っておく(こちら)。
  稽古場に浅丘さんから大量のバナナの差し入れがあり、女子たちが早速そのバナナを頭に乗せて、写真を撮ったりして戯れていたのであった。
  因みに、カルメン・ミランダは1940年代から50年代にかけてハリウッドで活躍したブラジル出身のエキゾチックなスターで、巨大なフルーツの被り物を身につけて登場するのがトレードマークであった(そしてこちら)。

  閑話休題。

  昨日の日記がミニだったために書きそびれたのだが、昨日からオーケストラのリハーサルが始まっている。
  リハーサルは別の稽古場で行われているため、我々がそのサウンドを聞くことはまだできないが、オケ練(オーケストラ・リハーサルのことを我々はそう呼んでいる)が始まると「いよいよ」という感じが一際強くなる。
  早くオーケストラと合流したくて、気持ちもウズウズする昨日、今日である。

  そして、稽古の方はピアノで全幕を通す。

  今まで場面毎に稽古していたものを初めて繋げてみた。ひとつひとつは短い場面が多いのだが、それが繋がった時に大きなドラマが見えてくる。
  笑えて、ほのぼのして、様々なミュージカル・ナンバーにわくわくしたりうっとりしたりしている内に、いつの間にか大きな感動に包まれている。日本版の『ニューヨークに行きたい!!』はそんな仕上がりになりそうである。

  明日はピアノでの最後の稽古。明後日にはオーケストラとご対面!

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『ニューヨークに行きたい!!』通信 ミニ

10月18日(火)

  ダンスの振り固めデー。既に付いた振りの精度を上げるために必要な日。KAZUMI-BOYさん、大澄賢也さん、田井中智子さんの叱咤激励が稽古場に響き渡る!
  稽古後は照明打合せ。『ニューヨークに行きたい!!』の照明デザイナーは『レベッカ』の成瀬一裕さんである。で、3日連続で深夜帰宅。なので今日はミニ。
  おやすみなさい(パタン、キュー)…

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『王様と私』製作発表 そして『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月17日(月)

  10月12日の日記でも触れた、一般社団法人映画演劇文化協会が主催する「ハロー・ミュージカル! プロジェクト」。そのミュージカル・ツアーの第1弾として王様と私が取り上げられることが決まり、その製作発表のために東京會館へ。

  「ハロー・ミュージカル! プロジェクト」の詳細については同プロジェクトの公式ページをご参照いただきたいのだが、ミュージカル俳優を目指す人たちのためのスクールの運営(ミュージカル・アカデミー)、ミュージカルを目指す人たちのためのワークショップを各地で開催(ミュージカル・ワークショップ)、そして各地を巡って低料金でミュージカルを上演(ミュージカル・ツアー)、の3つが活動の大きな柱となる。
  今日の製作発表では映画演劇文化協会の松岡功会長の他、王様を演じる松平健さん、タプチム役のはいだしょうこさん、振付と出演を兼務される真島茂樹さん、そして私が登壇し、ご挨拶、質疑応答、スチール撮影、囲み取材などが行われた。

  『王様と私』はブロードウェイ・ミュージカルの名作で、日本でも1965年の初演以来、度々上演されて来た。
  作者は『サウンド・オブ・ミュージック』『回転木馬』『南太平洋』などを送り出した巨匠、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタインⅡ世のチーム。ブロードウェイでの初演は1951年で、その年のトニー賞ではベスト・ミュージカルを含む5部門で受賞している。
  1956年にはハリウッドで映画化され、アカデミー賞では、王様を演じたユル・プリンナーの主演男優賞をはじめ、5部門で受賞した。

  『王様と私』は、私が初めて見た本格的なミュージカルでもある。1980年11月のことで、それが初めて帝劇に入場した時でもあった。
  演出をする様になってからは『サウンド・オブ・ミュージック』と『南太平洋』をやらせてもらっているので、3本目のロジャース&ハマースタイン作品と言うことにもなる。
  「ハロー・ミュージカル! プロジェクト」は、日本のミュージカルの裾野を広げて行こうと言う活動である。微力ながらお役に立つことができれば望外の幸いである。

  さて、『ニューヨークに行きたい!!』

  朝からアンサンブルさんの衣裳合わせ。今日合わせた物は特にコスプレ度が高い。
  そして浅丘さんの衣裳の仮縫い。浅丘さんは盛んに「私がこんなの着ていいのかね?」とおっしゃっていたが、是非とも着ていただきたい。いつもと違う浅丘さんがご覧いただける筈である。

  衣裳関係の作業を終えた後は2幕で積み残していた部分を整理。その後、2幕を台本順に全シーンさらう。

  稽古後は今日も演出部さんの進行打ち合わせ。ここのところ、毎日15時間以上稽古場にいるぞ。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月16日(日)

  朝から主要キャラクタ―の衣裳合わせ。

  『ニューヨークに行きたい!!』の衣裳の大半は、コスチュームと言うよりはワードローブである。
  登場する衣裳の大半は登場人物の普段着なのである。なので、1点1点デザイン画を書いて、生地を選び、洋服屋さんが仕立てて、仮縫いをし・・・・・・、と言う手続きを踏む衣裳はそれほど多くはなく、既成のシャツやパンツを集めて、組み合わせを考えてコーディネートし、寸法を直して……、と言うのが作業の中心となる。
  今日の衣裳合わせも、そのほとんどがワードローブ系であった。生地を選んで仮縫いをして・・・・・・と言うのも楽しいが、コーディネート系には、それとはまた別の楽しさがある。

  午後は立ち稽古。

  今日と明日で1幕、2幕をひと通りさらう計画になっている。で、今日は1幕のおさらい。
  おさらい以前に、まだ段取りが付いていない場面や、手順は付けたものの、その後ずっと放置されていた場面も少なからずあるので、それらを先に整理し、その後、改めて1幕を場面毎に確認しつつ、全シーン当たる。

  初めから分かっていたことだが、「とにかく盛りだくさんなミュージカルである」と言うのが今日を終えての感想である。これなら、お客様には決して退屈はさせないだろうと思う。

  稽古後は演出部さんの進行打ち合わせに立ち合う。で、深夜帰宅。まだ劇場入り前なのに。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月14日(金)

 昨日手を付けたものの、あっという間に退出時間になったので完成させることができなかった「未来は今、始まる」の続きをステージング。
 その後、ウド・ユルゲンスさん最大のヒット曲(だと聞いたことがある。裏付けは取ってないけど)「ギリシャのワイン」をステージング。

 「ギリシャのワイン」は、泉見洋平さん演じるフレッドと戸井勝海さん扮するコスタを中心とした、エキゾチックなナンバーである。
 コスタは「ギリシャ出身のアシスタント・ディレクター」と言う設定なのだが、彼がギリシャ人である必要は物語上はそれほど感じられない。「ギリシャのワイン」を『ニューヨークに行きたい!!』に使いたいので登場人物の中にギリシャ人が加えられた、と勘繰っても、あながち的外れではないかもしれない。
 それはともかく、「ギリシャのワイン」で、本編中の全てのミュージカル・ナンバーの振り付けが終了した。まずはひと安心である。演出家からの無理難題の数々に、いつも笑顔を絶やさずに応えてくださった振付の田井中智子さん、本当にありがとうございました。

 さて、『細雪』の昼公演終了後、帝劇の舞台をお借りして行われた「開幕直前イベント」。ご来場くださった皆さん、Ustreamでご覧になった皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか?
 同じ帝劇の建物内にいながら私は見ることができなかったので、公式ブログとかに様子が紹介されるといいなあ。

 明日は最後の稽古OFF。何が何でもOFFる決意。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月13日(木)

  1幕後半と2幕前半をおさらいした後、2幕後半のドラマ部分を一気に作る。

  波乱に満ちたニューヨーク行きのクルーズもいよいよ大詰めである。リサとアクセルは数々の障害を乗り越えて結ばれるのか?  ホームを抜け出したマリアとオットーのロマンスの行方は?  そして親と子の間に横たわる大きな溝は乗り越えられるのか?

  ドラマ部分の稽古後はフィナーレ「未来は今、始まる」のステージング。

  フィナーレがあるってことは、山積した難題も無事解決するんだな、きっと。そもそも『ニューヨークに行きたい!!』はミュージカル・コメディなんだし。

  今日は沢山働かせてくれてありがとう、演出助手の末永君。
  明日は18時から『ニューヨークに行きたい!!』開幕直前イベント。当選された方は大いに楽しんでください。会場にお越しいただけない方はUstream東宝演劇ページで動画が生配信されるので、是非(詳しくはこちらを)。
  我々は稽古で見られないけど。

   『ダンス オブ ヴァンパイア』の公式ブログがスタート!  こちらから。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月12日(水)

  毎週水曜日の午前中は東宝ミュージカルアカデミーへ。

  既にご存知の方も多いと思うが、東宝ミュージカルアカデミーは今年度をもって役割を終えることになった(詳細はこちらから)。
  と言っても、ミュージカル俳優を目指す若者たちのためのスクールが無くなってしまう訳ではない。来年度より、一般社団法人映画演劇文化協会が運営する「ハロー・ミュージカル!  プロジェクト」の活動のひとつとして、新たなスクールが開校される(こちらをどうぞ)。
  東宝ミュージカルアカデミーの過去6年に渡る活動は、日本のミュージカル・シーンに少なくない足跡を残している。そのことを誇りに、今年度のカリキュラムを最後まで全うしたいと思う。

  午後は『ニューヨークに行きたい!!』の稽古場へ。

  今日は2幕後半にあるビッグ・ナンバー「何よりもケーキ」を一日掛かりでステージング。振り付けはKAZUMI-BOYさんである。
  これでKAZUMI-BOYさんの担当される4曲の振り付けが終了した。大澄賢也さんの3曲は既に終えているので、後は田井中智子さんの担当分を残すのみとなった。

  稽古後は音響デザイナーの山本浩一さんと打ち合わせ。山本さんはシアタークリエの『ピアフ』のゲネプロを終えて駆けつけてくださった。お疲れのところ、ありがとうございました。

  ところで、『ニューヨークに行きたい!!』のキー・パーソンである、音楽のウド・ユルゲンスさんについて記されたページが公式サイトにオープンした(こちらからどうぞ)。ユルゲンスさんのことを教えてくれているのは、この人ほどの適任者はいないと思われる、ミヒャエル・クンツェさんである。

  是非ご一読ください。

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三谷幸喜映画祭 そして『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月11日(火)

  稽古場のある帝劇に近付くと、今日は休館日である筈なのに何やら物々しい。

  正面入口へ回ってみると、「三谷幸喜映画祭」の看板が。今日は『細雪』の休館日を利用して、今年生誕50周年を迎えた三谷監督の映画祭が開かれるのであった。
  楽屋口を潜り舞台事務所を覗くと「いま舞台でリハーサル中」だと言う。急いで客席へ回ると、ちょうどリハーサルを終えた三谷監督が舞台を降りて来たところであった。
  「三谷君!」とか「みっちゃん!」とか声をかけてみたのだが、気付いてもらえず、「監督!」と呼び掛けたら三谷君が振りむいた。

  三谷幸喜と私は大学の同級生である。学生時代に何本か、そしてプロの演出家になってから何本か、三谷君と一緒に芝居作りをした。そもそも、私がプロの演出家になるきっかけを作ってくれたのは三谷君である。いくら感謝してもしきれない。
  久しぶりに会った三谷君に今日の催しのことを尋ねると、「こき下ろし大会なんだけど」と説明してくれた。

  かつてテレビ東京の『ザ・テレビジョン』という枠で、「ハリウッドの大スターをゆかりの大スターたちがこき下ろす」というアメリカのショー番組が何作かオン・エアされたことがあった。
  私が良く覚えているのはフランク・シナトラが主賓だった回だが、ディーン・マーティンやサミー・デイビス・Jr、ピーター・フォークにジーン・ケリーと言ったシナトラの友人たちがゲストとして次々と登場し、シナトラとマフィアの関係などを匂わせたりして、主賓を次々とこき下ろすのである。
  その番組を、当時、私も三谷君も楽しみにしていたのであった。

  そのショーには勿論台本があって、ゲストが主賓をこき下ろすのは「やらせ」である。観客もそれを承知でゲラゲラ笑っている。
  つまりこれは「スター俳優に対するトリビュート番組」の一種なのだが、単に功績を称えるだけの偽善的なトリビュート番組にしないところがハリウッドらしい。実に洒落ているし、何よりも最高のトリビュートになっていた。

  私は稽古があったので、残念ながら今日の「三谷監督こき下ろし大会」を見ることはできなかったが、錚々たる顔触れが三谷君のことをこき下ろした様だ。
  三谷監督の最新作『ステキな金縛り』は10月29日より全国東宝系にて公開予定である。皆さん是非映画館へ!

  さて。ここからが『ニューヨークに行きたい!!』通信。

 稽古前に「ミュージカル」誌の取材。「ミュージカル作りのプロセス」について喋る。そしてプログラム向けに瀬奈さん、橋本さんと対談。
  対談ではお2人の恋愛の暴露話など、掲載できない様な話で盛り上がる……かと期待していたのだが、インタビュアーさんが至って正常な方だったので、そういう展開にはならず、ちょっと残念。

  稽古は2幕の後半に突入。今日はアクセルが歌い踊るゴージャスなナンバー「朝食まではそばにいて」をステージング。振り付けはKAZUMI-BOYさんである。
  『三銃士』とは全く異なる瀬奈さんと橋本さんのラブリーぶりを存分に楽しんで欲しい。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月10日(月)

  10月4日に振り付けた「夢の楽園Ⅱ」のダンス部分に芝居部分をドッキング。とてもキュートな浅丘さんと村井さんをご覧いただけます。
  続いて、1幕のマリア&オットーが登場するエピソードをおさらい。随分と久しぶりな場面もあって、既に何だか懐かしい感じ。

  後半では、2幕の新しい場面、昨日稽古した場面に続く「アクセルとオットーの対話」場面と「リサとアクセル2度目の会話」場面を作る。
  前者にはアクセルの歌う「父と息子」があり、後者にはアクセルの「メルシー・シェリ」とリサのナンバー「自分の望みは分かってる」がある。
  更にその後、フレッドとコスタのファンキーなナンバー「ご立派な家」をステージング。これは田井中智子さんの振り付けである。

  アクセルとオットーの場面を稽古していて、橋本さとしさんと村井国夫さんは「実はとっても良く似ていらっしゃるのだ」と言うことに、今更ながら気付いた。
  どちらも上背があり、骨格もそっくりで、加えて、フェロモンを常時発散させていらっしゃる所も……。

  何て見事なキャスティング!

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月9日(日)

   午前中は昨日に続きアンサンブルさんたちの衣裳合わせ。午後は2つの稽古場に分かれて、立ち稽古と振り付け。

  私たち芝居班は2幕前半の2シーンを立ち稽古。「リサと母親マリアとの母娘の対話場面」と、それに続く「アクセルがリサに語りかける場面」である。
  1幕では軽快に、時にナンセンスに進んできた『ニューヨークに行きたい!!』も、この辺りからドラマティックな展開を見せ始める。

  もうひとつの稽古場では、昨日に引き続いて「地獄からのメッセージ」の振り付け。今日で振りは最後まで付いた。
  このナンバーでは、ダンスの間に短く芝居が挿入されているのだが、今日はその部分も合流。1幕のラスト・シーンが形になった。

  連日12時間以上を稽古場で過ごしている。和やかではあるが、ハードな稽古場である。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月8日(土)

  午前中はアンサンブルさんたちの衣裳合わせ。

  『ニューヨークに行きたい!!』は「アンサンブルさん大活躍」系のミュージカルである。皆さん衣裳を取っ換え引っ換えして10以上の役で登場し、その殆どで歌い、或いは踊り、或いは歌い踊る。アンサンブル・フェチの方にはこれほど満足度の高いミュージカルは無いだろう。
  当然衣裳の点数もそれなりになる。衣裳合わせも今日の午前中だけでは終わる筈もない。衣裳チーム、ヘアメイク・チームの皆さん、ありがとうございました。明日もよろしくお願いします。

  午後は1幕ラストの大プロダクション・ナンバー「地獄からのメッセージ」を振り付け。

  これはKAZUMI-BOYさんに担当していただく2曲目のナンバーである。激しいリズムのダンス・ナンバーで、KAZUMI-BOYさんのスタイルにピッタリのシーンだと思う。
  今日は午後を丸々使って振りを作っていただいたが、全編の振りを付け終わるには至らなかった。が、これは想定の範囲内。なので明日も引き続き「地獄からのメッセージ」!

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月6日(木)

  帝劇の稽古場に移動してくる以前に手を付けたミュージカル・ナンバーをいくつかおさらい。その後、「別々に行動していた登場人物たちが、ニューヨーク行きの豪華客船上で遂に顔を合わせる」1幕のハイライト・シーンを作る。
  更にその後、1幕前半をおさらい。更に更にその後、「17歳のブロンド娘」を仕上げる。

  稽古終了後は演出部さんの進行打ち合わせに参加。連日長時間の稽古になっているにもかかわらず、皆さんとても前向きで、感謝。

  明日は稽古OFF。皆さん良い休日を。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月5日(水)

  今日も振り付けデー。一昨日手を付けた「すべてはこの手の中に」を完成させ、更に「17歳のブロンド娘」に手を付ける。どちらも大澄賢也さんの振り付けである。

  「17歳のブロンド娘」はアクセルのナンバーで、アクセルの青春時代、ほろ苦い初恋の思い出が歌われる。
  残念ながら、全体の2/3辺りまで出来上がった所でタイムアウトであったが、大澄さんらしさの滲み出た、賑やかで楽しいナンバーに仕上がりそうである。

  「すべてはこの手の中に」では、アクセル役の橋本さとしさんにも簡単な振りが付いた。真面目に歌い踊るさとしさんの姿を見て、瀬奈さんは「さとしさんが歌って踊るの、初めて見た!」と大喜びであったことをご報告しておく。

  大澄賢也さんのブログはこちら

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月4日(火)

  振り付けデー。ニューヨーク行きの船旅を夢想するマリアとオットーのナンバー「夢の楽園Ⅱ」のダンス部分を作る。

  このナンバーの振付はKAZUMI-BOYさん。KAZUMI-BOYさんとは、瀬名じゅんさんのコンサート『ALive Ⅱ』に続いての仕事である。
  『ALive Ⅱ』では、『エリザベート』の「最後のダンス」や『Apasionade‼』の同名曲など、大変印象的なダンスナンバーを作っていただいた。『ニューヨークに行きたい‼』では4曲を振りつけていただくことになっている。
  今日のナンバーは・・・・・・

  内容のことに触れたい気持ちをぐっと抑えて、「夢の様な」ナンパーである、と言うことだけお伝えしておこうと思う。タイトルが「夢の楽園」だからね。

  KAZUMI-BOYさんのブログはこちら

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月3日(月)

  顔寄せ。キャストと公演関係者が参集して行うセレモニー。

  いつものように東宝の増田専務がご挨拶。ハンブルクで観た『ニューヨークに行きたい!!』が如何に面白かったか、など、上演を決意した経緯などを話される。
  続いてスタッフとキャストが紹介され、ついでに(?)私も一言、「観劇後のお客様を幸せな気持ちにさせる作品にしたい」と抱負を述べる。

  顔寄せの後は読み合わせ。

  読み合わせは文字通り「皆で台本を読むこと」だが、本来は稽古の最初に行われる行程である。ただし、ミュージカルの場合は歌稽古がひと通り終わらないと読み合わせも不可能なので、今回はこのタイミングで。

  読み合わせの後は立ち稽古。リサとアクセルが両親を追って港まで来たが……。と言うシーンを当たる。
  このシーンには「すべてはこの手の中に」と言うナンバーがあり、今日はこれをステージング。大澄賢也さんがステージングを担当してくださる2つ目のナンバーである。

  稽古後は『ジキル&ハイド』の美術打ち合わせ。硬質で、しかも美しい、と言う舞台をイメージしているのだが。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月2日(日)

  2つ目のナンバー「なんでもやれ」に瀬奈さんを入れ込む。9月26日にステージングをした「フレッドとコスタがリサをリラックスさせようとする」ナンバーである。

  続いて芝居部分の立ち稽古。「リサがアクセルと最悪の出会いをする」場面と、それに続く「2人で両親の足跡を追う」場面をあたる。
  リサとアクセルの「息の合わなさ」が抜群に面白い。息の合わない2人を演じる瀬奈さんと橋本さんの息は最高に合っている。『三銃士』とは打って変わった2人の弾けっぷりも楽しみにしていただきたい。

  明日から稽古場が代わる。今日までは新宿にある貸しスタジオだったのだが、明日からは帝劇へ。演出部の皆さん、引っ越しご苦労様です。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

10月1日(土)

  前半はマリア&オットーの場面をおさらい。後半は「花をありがとう」に瀬奈さんを入れ込む。

  ここで、『ニューヨークに行きたい!!』の音楽チームをご紹介。
  まず、音楽監督は八幡茂さん。『三銃士』に続いてご一緒する。『シラノ』『ラ・カージュ・オ・フォール』でもお世話になった。指揮は塩田明弘さん。『ミー&マイガール』で帝劇を興奮のるつぼにしたことは最早伝説であろう。
  歌唱指導はちあきしんさん。ちあきさんも『三銃士』に続いてのお仕事。この後は『ダンス オブ ヴァンパイア』が待機中。そして稽古ピアノは中條純子さんと宇賀神典子さん。皆さん、ミュージカル作りに欠かすことのできない、特別な才能を持った方々である。

  ミュージカルの稽古は歌稽古からスタートするが、ミュージカルで「歌う」と言うことは「演じる」ことと同義語であり、音楽をどう解釈するかはそのまま役作りに直結する。
  稽古中に音楽チームの皆さんがこだわるのも、「音楽が成立しているか」であると同時に、「芝居として」、或いは「踊り」や「動き」として成立しているか、なのである。

  音楽チームの存在感は、立ち稽古や振り付けに入ってから一層増して来るのである。

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『ニューヨークに行きたい!!』通信

9月30日(金)

  瀬奈じゅんさんと橋本さとしさんが稽古場に登場。早速それぞれ歌稽古。

  お2人とも、4カ月間『三銃士』の世界にいらっしゃったので、そう簡単には気持ちも切り替わらないだろうと想像する。が、歌稽古を聞いていると、瀬奈さんらしいリサ、橋本さんならではのアクセルのイメージがどんどん膨らんで来る。
  これからの稽古が大いに楽しみになった。

  稽古の後半は、立ち稽古の初日に作ったナンバー「花をありがとう」を手直し。幕開きのナンバーなので、その中で「何が起こっているのか」をはっきりさせたくて、ちょっと粘る。

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