速報! 『ジキル&ハイド』 is Back!
ブロードウェイ・ミュージカル『ジキル&ハイド』が帰って来る(速報はこちらから)。
これは再演ではなく、ニュー・プロダクション(新演出)である。
ご期待下さい。
ブロードウェイ・ミュージカル『ジキル&ハイド』が帰って来る(速報はこちらから)。
これは再演ではなく、ニュー・プロダクション(新演出)である。
ご期待下さい。
7月17日(日)
『三銃士』の初日が無事に幕を下ろした。ご来場下さった皆さん、本当にありがとうございました。
今日は午前中から照明の直しなど、初日を迎えるにあたっての最後の調整作業。キャストは14時に稽古場に集合、昨日のゲネプロの駄目出しを行う。
15時、関係者一同が集まり、舞台にて初日のお祓い。玉串を奉奠(ほうてん)して公演の成功と安全を祈願する。更にその後、舞台を使ってアクション・シークェンスの確認。こう言うことには、いくらやってもやり過ぎと言うことはない。
開演は17時。初日の客席は満席であった。当日券を求めていらしたお客様にお帰り頂くこともあったと聞く。ご希望に添えなかった皆さん、ごめんなさい。
さて。
開演時刻が近づき、オーケストラのチューニングが始まる。それが終わると場内は緊張感を漲らせた静寂に包まれた。程なく客席が暗くなり、西野さんのタクトが振り下ろされ、勇壮なオーヴァーチュアが鳴り響き、初日の幕が上がった。
客席は大変な盛り上がりで、こちらが吃驚する程であった。終演後は初日のスペシャル・カーテン・コール。カンパニーを代表して、井上芳雄さんがご挨拶。瀬奈じゅんさんと山口祐一郎さんもコメントを述べられた。
それに続いて私も舞台に上がった。脚本家のアンドレ・ブリードランド氏を紹介するためである。ブリードランド氏からは大変好意的な賛辞を頂戴した。「これは世界で一番の『三銃士』だ」と(その様子は早くも公式ブログにUPされている!)。
終演後、ブリードランド氏、それにオリジナル・プロダクションのプロデューサー、ヴィレム・メッツ氏と食事を共にする機会に恵まれた。
色々なことを話したが、ブリードランド氏が「今日のお客様は、私の期待する場所で、期待する通りの反応をしてくれた。劇場には「世界共通の言葉」が本当にあるのだ、と思った」と話されたことが印象深い。
私も、劇場には「世界共通の言葉」がある、と思う。
これで『三銃士』通信はお終いである。ご愛読、ありがとうございました。次回は『三銃士』西へ、そして『ニューヨークに行きたい‼』通信の予定。それまではしばしの夏休み。
帝劇開場100周年記念公演 ミュージカル『三銃士』は、8月26日まで上演中。その後、9月は博多座へ。
7月16日(土)
朝からテクリハの続き。お昼からは舞台稽古の続き。夜は、一時は「今日中に行うことは不可能なのではないか」と、まことしやかに囁かれたゲネプロ。無事終了。ホッと胸を撫で下ろす。
上演時間は、1幕が約1時間30分。25分の休憩を挟んで、2幕が約1時間05分。プラス、カーテン・コールで、全体では3時間05分くらいになるのではないだろうか。
初日まであと1日。アナログ放送終了まであと8日。
それでは明日、帝劇で。
7月15日(金)
午前中はテクリハ。午後は舞台稽古、昨日の続き、2幕の前半まで。今日は深夜作業が禁じられたので、舞台稽古終了後は電車のある内に帰宅。
ブリードランド氏とメッツ氏は今日も劇場に顔を出され、我々が必死に稽古と調整を進めるのを眺めていらした。1場面やっては止まり、また止まり……なのだが、退屈では無かっただろうか。
初日まであと2日。
7月14日(木)
朝からサウンド・チェック。ゴゴイチでテクニカル・リハーサル。夕方より舞台稽古、プロローグより最初のチャンバラまでを当たる。
その後、道具調べ・照明合わせの続き、深夜まで。
脚本を書かれたアンドレ・ブリードランド氏と、オリジナル・プロダクションを製作されたステージ・エンターテイメント社のヴィレム・メッツ氏が来日。劇場に顔を出してくださる。
昨日は書き忘れたけど、初日まであと3日。
7月12日(火)
稽古は無し。舞台では終日仕込み作業。並行して照明のフォーカス合わせ、音響チームの調整、など。楽屋周りでは衣裳、ヘア・メイクのチームが舞台稽古に向けて追い込みに掛かっている。
帝劇の客席ロビーには様々な公演のチラシが置かれているが、帝劇のライン・ナップである 『ニューヨークに行きたい‼』と『ダンス オブ ヴァンパイア』のチラシも当然置かれている。どちらもキャストの扮装スチールを使用した本チラシに切り替わった。
『三銃士』ご観劇の際に、お手に取っていただければ幸いである。
『ニューヨークに行きたい‼』の方は公式ページもリニューアルされ、そちらでもキャストの扮装姿をご覧いただくことができる。どうぞご覧ください。
初日まであと5日。
7月11日(月)
稽古場最終日。2回目の、そして最後のオケ付き通し稽古であった。
昨日の通し稽古で、物語の大詰めで起こるべき人々の「変化」が上手く見えて来ていないことに気付き、稽古後の駄目出しでそのことを指摘しておいた。
今日はそこが見事にクリアされていて、『三銃士』がダルタニャンの成長物語であることが明快になった。と同時に、三銃士側の物語の決着もスッキリとし、大変良い形で稽古を打ち上げることができたと思う。
舞台では、昨日の『風と共に去りぬ』終演後より道具の入れ替えが始まっている。今日も終日仕込み作業。セクションによっては、作業は深夜まで続く。
明日はスタッフ・ワークで稽古は無し。初日まであと6日。
7月10日(日)
6月3日に大阪の梅田芸術劇場メインホールで幕を開けた『風と共に去りぬ』も、本日遂に千穐楽。ご来場下さった皆さん、本当にありがとうございました。
そしてキャスト&スタッフの皆さん、お疲れ様でした。この『風と共に去りぬ』は、私にとっても忘れ難い大切な作品の1本となりました。
10年前、帝劇90周年の年に、私はミュージカル版の『風と共に去りぬ』に係わった。その年(2001年)帝劇では全部で9本の作品が上演されたが、その内の5本はミュージカルでは無かった。
ここ数年は、帝劇でのストレート・プレイの上演は「年に1本あるか無いか」である。そう言う流れの中で、今回、帝劇でストレート・プレイの新作に係われたのは本当に嬉しかった。
新しい時代に相応しい新しいストレート・プレイが、今後も帝劇で上演され続けることを願っている。
さて。
『三銃士』は今日もオケ合わせ。昨日の続きで2幕の後半を合わせる。その後、オーケストラで通し稽古。
今日の通し稽古は、このカンパニーの潜在能力の高さをまざまざと見せつけてくれた。決して潤沢とは言えない稽古期間にもかかわらず、『三銃士』は日々確実に進歩、進化している。
稽古では全体をざっくりと作ることを優先し、細部の工夫は個々のキャストに委ねて来たのだが、その細部が着実に豊かになっているのである。それが何よりも嬉しい。
明日は稽古場最終日。初日まであと7日である。
7月9日(土)
オーケストラがやって来た。
『三銃士』のオーケストラは20名。昨今では大変贅沢な、ゴージャスな編成である。
今日は終日オケ合わせ。オーヴァーチュアから2幕の前半まで、ミュージカル・ナンバーやBGMをオーケストラと合わせて行った。
『三銃士』のミュージカル・ナンバーにはキャッチーな(覚え易い)メロディが多い。それだけでなく、アレンジやオーケストレーションが絶妙で、聞く者をワクワク、ゾクゾクさせてくれる。
誤解を恐れずに例えるならば、映画「007シリーズ」のサウンドに近いかもしれない。ポップスやロック、ジャズとシンフォニックなオーケストラ・サウンドが見事にマッチしている。
昨日までのピアノだけでの稽古でも、稽古場は既に十分にヒート・アップしていたのであるが、今日の稽古場がいつになく熱かったのは気温のせいだけではなかっただろう。
その代わり、居場所はやっぱりなくなったけど。
初日まであと8日。
7月8日(金)
いつもの様にアクションをさらった後、3回目の通し稽古。
連日通しているので、流れやメリハリなどが良くなって来た。時にビックリする様なミスも起こるが、それは良いのである。だってここは稽古場なのだから。
駄目出しの後、岡本プロデューサーより「単なる冒険活劇ではない、良い作品に仕上がった」とのお言葉を頂いた。私もそう思う。
明日はオーケストラとの合わせ。と言うことは「稽古場に居場所がなくなる」と言うことである。
初日まであと9日である。
7月7日(木)
七夕である。
稽古場の一角に葦簀(よしず)の掛けられた窓があって、団扇や朝顔の造花などが涼しげに飾られている。そこに今度は造花の笹が御目見えした。そして色とりどりの短冊もぶら下げられ、それにはキャストやスタッフの願い事が記されている。
私も書いた。何を書いたかは秘密。
さて。
稽古の冒頭にアクション・シークェンスの手順を確認。
これはもう日課になっている。本番通りにアクション・シークェンスを演じる前に、ゆっくりとしたスピードで、キャスト同士がお互いの手やタイミングを確認しながらさらうのである。これは、アクションのリアリティを維持するのに欠かせない。と同時に、安全を確保するためにも不可欠な大切な作業である。
その後、演出助手の末永君と振付の田井中さんがカーテン・コールを作る。以前にも記したが、東宝ではカーテン・コールを作るのは演出助手の仕事なのである。
そして通し稽古。
昨日1度通しているので、繋がりはすこぶる良い。緩急もついて来たし、スピード感も出て来た。順調な仕上がりだと思う。
通し稽古終了後は全体で駄目出し。更にその後、幾つかのシーンをさらう。
初日まであと10日。カウント・ダウンが始まる。
7月6日(水)
午前中は東宝ミュージカルアカデミーへ。午後は『三銃士』の稽古場へ。
稽古予定を1日前倒しして、1回目の通し稽古。
現代のミュージカルは場面数が多い。例えば『ミー&マイガール』は1幕は5場面、2幕は4場面であるが、『三銃士』は1、2幕合わせて31場面である。1回でも多く通し稽古を行うことで、ドラマの流れや場面の繋がりをカンパニー全体で共有しておきたい。
それはともかく、今日は井上芳雄さんのお誕生日であった。通し稽古の前に稽古場にケーキが運び込まれ、全員でハッピー・バースデーを歌いお祝いした。
その様子は写真付きで公式ブログにUPされているので、こちらからどうぞ。公式ブログには、その他にも稽古中の写真がUPされている。「観劇前には何も知りたくない」と言う方以外はどうぞご覧ください。
別稽古場では本日よりオーケストラのリハーサルがスタート。音楽監督は八幡茂さん、指揮はドラゴンズ・ファンの西野淳さんである。
7月5日(火)
午前中はアンサンブルさんの衣裳合わせ。貴族や、××××××の影たちや、○△□☆◎の男たち、などを合わす。
これで衣裳合わせは全て終了。前田文子さん、ありがとうございました。
午後は立ち稽古。台本順に全場面をさらう。
今日からは場面と場面の繋がり方、繋がった時のテンポやスピード感などを重視して行く。全体としてはもう少しスピードが上がりたいのだが……。
稽古後は照明打ち合わせ、一昨日の続き。
いつだって私たちは(照明デザイナーの服部さんも、舞台監督の廣田さんも、もちろん私も)、劇場に入った時に何が起きるのかをイメージ(予測)して稽古・打ち合わせに臨んでいる。にもかかわらず、実際に劇場に入ると、打ち合わせで想定した通りに行くことはない。
いま予測できる確実なことは「幕を開けるまでにはかなりの困難が待ち受けているだろう」と言うことである。
それは毎度のことなのだが。
4月に東京と大阪で行われた瀬奈じゅんさんのコンサート『ALive Ⅱ~Handsome Woman』のDVDが届いた。
本編約82分に、約15分のスペシャル・カーテンコールの映像が付いた1枚組で、5.500円(税込)である。
残念なことに、オープニングの「ニューヨーク・メドレー」の中の1曲「アメリカ」が著作権の都合でカットされているが、それ以外は、つまり本編のほとんどはコンサートそのままに収録されている。
客席から眺めるのとは一味違う角度やクローズ・アップで、歌い踊るあさちゃんを、『ALive Ⅱ』を、思う存分楽しませてもらうことにする。
7月3日(日)
振り固め。そしてアクションの固め。
前半は振付の田井中智子さんによる振り固め。ダンス・ナンバーの精度を上げるための時間であった。振りの細かいニュアンスやタイミング、位置や角度などを丁寧にさらう。
後半はアクションのおさらい。劇中にある大きな3つのチャンバラの、これも精度を上げるための時間。
どちらも「いま何が起こっているのか」を確実に観客に手渡すために必要な、大切な時間なのである。
稽古終了後は演出部さんの打ち合わせ&照明打ち合わせ。照明デザイナーは『ダンス オブ ヴァンパイア』でもお世話になった服部基さんである。参加者の皆さん、今日も遅くまでありがとうございました。
明日は稽古場最後のOFF。前回のOFFの時に「OFF」と言う言葉に過剰反応してしまったことをお詫び申し上げます。
7月2日(土)
1幕を台本順におさらい。
10日振りの1幕である。順調に仕上がっている場面もあるが、殆んど何も出来ていないに等しい場面もある。その余りにも差があるのがおかしい。
繰り返し繰り返し稽古できた場面と、段取りを付けただけでその後さらう機会が無かった場面なので、差があるのは当たり前なのだが。
今まで場面ごとに稽古して来たので、今日初めてその場面を見た、と言うキャストも多い。銃士のひとりは、ダルタニャンとコンスタンスのデュエット・ナンバーを見て「こんなミュージカルみたいなシーンがあったんだ」と、本気なのかボケたのか良く分からない感想を漏らしていた。
同様に、銃士たちの凛々しくもユーモアに溢れたやり取りを初めて見てグッときたキャストも多い筈である。
気が付けば、初日まで2週間である。これからは、ディテールと同時に流れや繋がりも重視して行きたい。
7月1日(金)
午前中は日大芸術学部の江古田キャンパスへ。
私が毎週通っているのは所沢キャンパスである。今日はリニューアルを終えた江古田キャンパス。芸術学部の各学科を横断して行われる授業に「芸術総合講座」と言うプログラムがあるのだが、その中のひとつ「アート・マネジメント」に講師として招かれたのである。
アート・マネジメントのことをものすごく簡単に説明すれば「芸術の発信者と受信者を結び付ける試み」である。この20年程の間に使われる様になった言葉・概念なのだが、なので私たちの学生時代には教わらなかった。
そのアート・マネジメントについて、現役の演出家の立場から考える、と言うのが今日の私の役割であった。私の話が学生諸君のお役に立ったのならば良いのだが……。
午後は『三銃士』の稽古場へ。
まずは幾つかのアクション・シークェンスをおさらい。その後、昨日手を付けた「最後のチャンバラ」に続く「ドラマ部分」を作る。更にラスト・シーンを作り、これで全シーンを(取り敢えずは)当たり終えた。
その後、2幕をひと通りおさらい。稽古終了後、演出部さんの打ち合わせに参加する。
『三銃士』のラスト・シーンはほろ苦い。それはダルタニャンが最早少年では無いことから来るほろ苦さなのだが、同時にとても美しい場面でもある。
人生は時に残酷である。だが、それでも人生は生きるに値する。『三銃士』のラスト・シーンは、そのことを静かに、しかし確かに訴え掛けて来る。
明日は1幕に戻っておさらい。そして明後日は振り固めとアクションの固め。それらを終えれば、いよいよ稽古場での最終工程に突入!
6月30日(木)
午前中は日芸所沢。午後は『三銃士』の稽古場へ。
『三銃士』はアクション・デー。1分ちょっとの立ち回りを6時間かけて作る。
昨日の日記に記した通り、これが「最後のチャンバラ」である。無手勝流だったダルタニャンの剣さばきにも、ここまで来ると随分と成長が見える。
明日から7月。明日は今日のチャンバラに続く場面と、そしていよいよラスト・シーンを作る。
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