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2011年6月の記事

『三銃士』通信

6月29日(水)

  午前中は東宝ミュージカルアカデミーへ。午後は『三銃士』の稽古場へ。今日、明日、明後日で、ラストシーンの1つ前の場面「ルーブル宮の舞踏室」を作る。

  このシーンは、大きくは3つのブロックに分かれている。
  まずは舞踏会。国王ルイの誕生日を祝うため貴族たちが集まって盛大な舞踏会が開かれている。今日はこの部分をステージングした。
  続いてのブロックは、そこで繰り広げられる「最後のチャンバラ」。これは明日の稽古メニュー。
  更にその後、大団円を迎えるドラマ部分。ここは明後日のメニューである。因みに今日の担当は振付の田井中さん、明日は渥美さん、明後日が私である。

  今日は舞踏会のステージング後、更に2幕のおさらい。それに加えてリシュリューとミレディの「ごく短い場面」を新たに作る。

  『三銃士』の全貌がようやく見えて来た。それにしても、大変チーム・ワークの良いカンパニーである。このカンパニーでこの作品に取り組める幸運に心より感謝。

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『三銃士』通信

6月28日(火)

  まずはアクション・シークェンスをおさらい。

  激しいアクションを安全にこなすには正確さが欠かせない。その為には繰り返し稽古して体に叩き込むことが必要である。
  だが一方、「慣れる」と言うことにも怖さが潜んでいる。「こうなる筈だ」という思い込みが生じて、「実際に起こっていること」を確認する意識が薄れることである。何よりも事故を起こさないことを徹底したい。

  続いて「カルメル修道院の地下」と「カルメル修道院の胸壁の上」の2場面を作る。ここへ来てドラマは大きく動く。どちらも胸が張り裂ける様な、大変切ない場面である。
  その後、幾つかの場面をおさらい。

  残るは、あと2シーン。今週中には全シーンを当たり終えるだろう。

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『三銃士』通信

6月26日(日)

  昨日手を付けた「ラ・ロシェルの陣営の場面」を完成させ、更に「カレーの港の場面」と「パリへ向かうダルタニャンと三銃士の場面」を作る。その後、幾つかの場面をおさらい。
  今日で2幕も2/3辺りまでは来た。全体で言えば8割くらいだろうか。
  これまでは豪快な場面、ロマンティックなシーン、愉快なエピソード、わくわくする出来事の連続だったが、ここから先はドラマティックな山場に突入する。物語はいよいよクライマックスを迎える。

  が、明日は稽古OFF。

  OFF……。何と魅惑的な響きであろうか。

  OFF……。何度でも言いたくなる。

  OFF……。明日はOFF。

  OFF!  OFF!  OFF!  OFF!   OFF!  OFF!  OFF!

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『三銃士』通信

6月25日(土)

  稽古は午後からであるが、衣裳合わせは朝からであった。

  今日の衣裳合わせはほぼ終日行われていた。
  稽古と並行しての作業だったので私が立ち合えたのは午前中の「貴族たち」の時だけだったのだが、とにかくまあ素敵な衣裳であった。今日は他にもリシュリュー親衛隊やロシュフォール、バッキンガム公、それにミレディの衣裳合わせなどが行われた。
  衣裳を身に付けたキャストの姿を一刻も早くご覧いただきたい……と言う気持ちはあるのだが、どうか皆さん、妄想を逞しくして初日までお待ちください。

  稽古では「ロンドンの場面」と「フランスの港町・カレーの宿屋の場面」そして「ラ・ロシェルの陣営の場面」が新たに手を付けた場面。その他にアクションのおさらいもみっちりと。
  稽古後は音響デザイナーの山本浩一さんと音響打ち合わせ。今日は13時間半、稽古場で過ごした。

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『三銃士』通信

6月24日(金)

  2幕前半の場面を幾つか作る。「ダルタニャンと離れ離れになったアトス、アラミス、ポルトスがどうしているか、の場面」や「国王ルイと王妃アンヌの場面」、それに「我が心  氷にあらず」のある「場面」などである。
  並行して今日も衣裳合わせ。枢機卿や国王、王妃の仮縫いなどが行われた。もちろん、今日のお3方はゴージャス部門担当である。

  プログラム向けの原稿、今夜中に書き上げなくちゃ……。

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『三銃士』通信

6月23日(木)

  午前中は日芸所沢へ。午後は『三銃士』の稽古場へ。

  今日から2幕。2幕のプロローグとそれに続く場面を作る。更にその後「我が心  氷にあらず」をおさらい。
  ネタバレにならない様に稽古場の様子を書くのは難しい。2幕のプロローグは1幕のプロローグと同様に「楽しく」始まる。が……。そして、それに続く場面は「アンヌ王妃の命を受けてイギリスへ向かうダルタニャン」の姿である。が……。

  稽古と並行して各キャストの衣裳合わせも進行中。
  既にデザイン画を見て知っている衣裳も、キャストが身に着けることで一段と映える。と同時に、普段は見られない様なキャストの一面が現れたりもする。衣裳、そしてヘア・メイクの力は本当に偉大だと思う。『三銃士』は、コスチューム・プレイとしても大いに楽しんで頂けるだろう。

  プログラム向けの原稿、何とかしなくちゃ……。

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『三銃士』通信

6月22日(水)

  午前中は東宝ミュージカルアカデミーへ。午後は『三銃士』の稽古場へ。

  今日は昨日やっていない1幕の場面をひと通り稽古するつもりだったのだが、前半に時間を費やし過ぎて予定のメニューを消化できず。お待たせしてしまった皆さん、ごめんなさい。
  もっとも、今日は昨日より「大勢が登場する場面」や「アクション場面」が多かったので、致し方無かったとも思うが。

  今日取りこぼした場面があるにもかかわらず、明日は先へ進む。明日より2幕の稽古に突入である。

  プログラム向けの原稿、書かなくちゃ……。

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『三銃士』通信

6月21日(火)

  1幕プロローグ、1場、2場、4場、7場、8場、10場、13場をおさらい。分量的には、これで1幕の半分程度である。

  今まで順不同で場面ごとに稽古して来たので、作品の全体像をイメージし辛かったのだが、それも今日で少し解消した。明日、今日やらなかった1幕の残りをさらえば、色々なことが更にクリアになるだろう。
  今日の時点での感想を記せば、「なんて盛り沢山な、贅沢なミュージカルだろう」である。次から次へと豪華な顔触れが登場し、ストーリーも目まぐるしく進む。そしてバラエティに富んだミュージカル・ナンバーが、ある時はゴージャスに、またある時はドラマティックに、ただでさえ波乱万丈なストーリーを更に盛り上げる。

  とても良くできたミュージカルだと思う。

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『三銃士』通信

6月20日(月)

  1幕の後半、「ダルタニャンがコンスタンスと親しくなる場面」を作る。ここには2人のデュエット・ナンバー「すべて」がある。
  続いてアクションのおさらい。「最初のチャンバラ」と「2度目のチャンバラ」の精度を上げる。
  更に1幕のラスト・シーンを作る。フィナーレのナンバーは「ひとりは皆のために」である。

  今日で1幕の殆んどの場面に手を付けた。稽古のペースとしては悪くない。が、もっと時間があれば、と、いつも新作に取り組む時と同様に、つくづく思う。
  明日、明後日で1幕をさらう。そして2幕へ。

  「恋とアクションと友情」×「権力と陰謀」=『三銃士』

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『三銃士』通信

6月19日(日)

  「ああ……この香り。素晴らしいリラの香り!  これこそフランスの夏よ!」

  と言う訳で、フランスに戻って来た(因みに、上記は「ある人物」の登場時の台詞)。
  早速、1幕後半の「まだ手を付けていない場面」を作る。この場面では、アンヌ王妃に対して新たな陰謀が仕掛けられる。お妃さまの危機を救える者は……。
  続いて、13日にあたった「リシュリュー枢機卿とミレディが密談する場面」をおさらい。この場面の後半には、16日に振り付けられたミレディの「男なんて」がある。なので、ナンバーも合わせておさらい。
  更に、17日に手を付けた、2幕のリシュリュー枢機卿のナンバー「我が心  氷にあらず」をブラッシュ・アップ。今日もまだ枢機卿以外のメンバーでの稽古だったのだが、このナンバーの意味をより明確にしたくて、一度付いたステージングを大幅に作り直してもらう。
  そのせいで、遅い時刻まで皆を引っ張ることになった。辛抱強く付き合ってくれて、皆さんありがとうございました&ごめんね。

  『三銃士』の現在は、「イチから新作に取り組める喜び」と「新たなものをイチから生み出す苦しみ」の両方を同時に味わっている状態である。もちろん、大変幸せなことなのであるが。

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『GWTW』通信 東京初日

6月18日(土)

  あいにくの雨模様であったが、大勢のお客様にご来場いただいた。ありがとうございました。

  開演の2時間前に、舞台にて初日のお祓い。キャスト、スタッフ、劇場の関係者が集まり、公演の安全と成功を祈願する。
  初日は17時開演。
  場内が暗くなり、ケルティック・ヴァイオリンの奏でる調べが聞こえてくる。やがて舞台に光が差し込み、タラのオハラ邸で催される園遊会に人々が集まって来る……。

  上演時間は、25分の休憩を挟んで、およそ3時間10分である。
  カーテン・コールでは、初日なので特別に、米倉さん、寺脇さん、紫吹さん、岡田さん、そして高橋さんがご挨拶。ドラマティックな本編とは打って変わって、場内は和やかな空気に包まれた。
  そして、大阪公演に続いてのスタンディング・オベーション。私たちにとっては何よりも嬉しい瞬間であった。
  帝劇の支配人によると、チケットの売れ行きが大変好調だそうである。既に良いお席の残っていない日も多いらしいので、ご観劇予定の方はどうぞお早めのご手配を。

  これで『GWTW』通信はお終いである。ご愛読ありがとうございました。引き続き『三銃士』通信、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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『GWTW』&『三銃士』通信

6月17日(金)

  帝劇の正面入り口を入ってすぐ右手、8番扉の脇には、初代帝劇のプロセニアム・アーチに掲げられていた「翁」のレリーフと、西園寺公望公の言葉が刻まれた銘板、そして現在の帝劇竣工時に製作されたレリーフが、東宝創業者・小林一三氏の胸像と共に飾られている。
  この一角は、今年3月に開場100周年を迎えた帝劇の長い歴史と格式に思いを馳せることのできる場所となっている。ご来場の際には目を留めて頂ければ幸いである。

  さて、『風と共に去りぬ』は午前中から舞台稽古。

  芝居の中身に問題はないので、主に東京公演から参加するスタッフのための最終調整を目的とした、テキパキと進行する舞台稽古であった。
  大休憩を挟んで、18時30分より通し舞台稽古(ゲネプロ)。大きなトラブルも無く(ささやかなミスはあったが)無事に今日のメニューを終了した。

  それにしても帝劇は何と素敵な劇場なのだろう。
  昨日の道具調べ・照明合わせの最中からデザイナーの皆さんと話していたのだが、客席からの舞台の見え方が、帝劇は抜群に良いのである。しっくり来る、と言うか、落ち着く、と言うか、舞台と客席との関係がとにかく素晴らしい。
  この劇場がどれほどの愛情と熱意を持って建設されたのか、客席に座るだけで、それが伝わって来る。

  で。

  『三銃士』は、2幕にあるリシュリュー枢機卿のナンバーをステージング。但し、今日はリシュリュー卿以外のメンバーで。

  明日はいよいよ『風と共に去りぬ』東京公演初日。お天気が持てば良いのだが。

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『GWTW』&『三銃士』通信

6月16日(木)

  今日から3日間、私は『風と共に去りぬ』の人である。悪しからず。

  深夜まで作業しているチームがあれば、早朝より作業を始めるチームもある。今朝は6時から音響チームが仕事を始めていた。
  音響チームの仕事はデリケートである。他のセクションの作業でノイズが出ていたりすると仕事にならない。なので、大抵の場合、早朝作業に回るのは音響チームである。

  さて、午後からは全セクションが参加してのテクニカル・リハーサル(主に場面転換の様々なタイミングをフィックスするためのスタッフ・ワーク)。
  既に大阪で初日を開けているので、演出部さんや照明、音響チームのデータは出来上がっている。が、大道具さんや小道具さんなど、舞台上の物を動かすセクションが東京公演から手変わりする。なので、東京から参加するクルーのために改めてテクリハを。
  夕方からはキャストも参加して、「アトランタを脱出する場面」の舞台稽古。
  この場面は大道具、照明、音響、特殊効果などのチームと俳優の演技の全てが同期しなければならない。なので、本来の舞台稽古に先駆けて、この場面だけの稽古を前もって行うことにしている。
  更に、稽古終了後は2幕の道具調べ・照明合わせ。そして2幕のテクリハ。

  今日も深夜作業が予定されていたのだが、思いの外作業が捗り、深夜には至らなかった。長時間の仕事であったことに違いはないが。

  さて。

  『三銃士』は、今日はミレディのミュージカルナンバーを振り付け。
  1幕の中頃にある「男なんて」と言うナンバーであるが、妖艶、且つダイナミックな瀬奈さんをご覧いただける筈である。お楽しみに。

   『風と共に去りぬ』初日まであと2日。
  今日は帝劇のロビーで米倉さん、寺脇さん、紫吹さん、岡田さん、そして高橋さんの囲み取材が行われていた。扮装した一同の雄姿を、明日の芸能ニュースなどでご覧いただけるだろう。

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『三銃士』&『GWTW』通信

6月15日(水)

  午前中は東宝ミュージカルアカデミー、午後は『三銃士』、夜は『風と共に去りぬ』へ。

  『三銃士』はまた新しい場面。1幕半ばにある「ヴォージラール通りにある宿屋の場面」を稽古。
  宿屋と言っても、ここは飲み屋も兼ねている様な所で、どうやらアトス、アラミス、ポルトスの行き付けの店らしい。三銃士の面々が、親しくなったダルタニャンを連れてその店に繰り出すと……。
  この場面はミュージカル・ナンバーで始まり、ミュージカル・ナンバーで終わる。その間にもう1曲ミュージカル・ナンバーがある。今日は一気に3曲ともステージング。3曲とも毛色の違う楽曲で、楽しい。
  その後、10日に手を付けた「ダルタニャンがパリに到着し、アトス、ポルトス、アラミス、そしてコンスタンスと出会う場面」のおさらい。都会の活気や騒々しさを反映させた場面にしたくて少し手直し。

  さて。

  夜は『風と共に去りぬ』の道具調べ・照明合わせに立ち会う。
  1幕の後半に「スカーレットがレットの助けを借りて戦場と化したアトランタを脱出する場面」があるのだが、東京公演ではこのシーンをヴァージョン・アップすることにした。その為の機材も追加投入され、大阪公演以上に見応えのある場面にするべく、スタッフ一同総力をあげて作業に取り組んでいる。ご期待下さい。

  帝劇開場100周年記念公演『風と共に去りぬ』、初日まであと3日。

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『三銃士』&『GWTW』通信

6月14日(火)

  まずは1幕のプロローグをおさらい。オープニングを飾る「賑やかで陽気なナンバー」に、更に祝祭的な空気を付け加えたくて粘る。
  続いて、1幕中盤の「アンヌとバッキンガム公が再会する場面」を稽古。アンヌはフランスの王妃であり、バッキンガム公はイギリスの宰相である。この2人が何故パリで出会うのかと言うと……。
  この場面の終わりにはミレディ、アンヌ、そしてコンスタンスの3人が歌うナンバー「愛こそが命」がある(そのことは5月29日の日記にもチラッと記した)。ここでは瀬奈じゅんさん、シルビア・グラブさん、和音美桜さんがとても美しハーモニーを聞かせてくれる。

  更にその後はアクション。
  まず、昨日手を付けたものの途中までで終わっていた「2度目のチャンバラ・シーン」を完成させ、その後、「最初のチャンバラ・シーン」を手直し。初めて立ち稽古を見にいらした指揮の西野淳さんが、しきりに「楽しい!」を連発していらした。
  その通り。『三銃士』は楽しいミュージカルなのである。

  さて。

  『風と共に去りぬ』は本日も終日仕込み作業。『三銃士』の稽古を終えて顔を出すと、舞台には既にタラの赤い大地が姿を現わしていた。
  明日は照明のフォーカシング、そして道具調べ・照明合わせ。初日まであと4日(!)である。

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『三銃士』&『GWTW』通信

6月13日(月)

  稽古前に「ミュージカル」誌の取材。『三銃士』の見どころなどについて喋る。

  稽古は、主要登場人物が一堂に会する「ルーブル宮の階段の場面」、それに続く「リシュリュー枢機卿とミレディが密談する場面」、「アンヌがコンスタンスに秘密のお願いをする場面」を作る。
  その後はアクション。昨日途中まで作った「最初のチャンバラ・シーン」を完成させ、更に「2度目のチャンバラ・シーン」に手をつける。
  「最初のチャンバラ・シーン」は、ダルタニャンと三銃士が宿敵ロシュフォール率いる親衛隊と剣を交える、豪快で男臭いアクションである。「2日度目のチャンバラ・シーン」では、それにミレディ、コンスタンス、バッキンガム公、その従者ジェームスが加わる。

  岸祐二さん演じるポルトスは、原作では大食漢で贅沢好きな大柄な男として描かれている。岸さんもそれに合わせて、高カロリーなものを多く取るなどして体重を増やして来たのだそうだが、昨日のアクション・シーンの稽古だけで、体重が2kg落ちてしまったのだそうだ。
  初日にはもっともスリムな銃士になっているかもしれない。

  さて。

  帝劇の舞台では『風と共に去りぬ』の仕込みが始まった。私は放免して貰ったのだが、基本舞台の仕込みが今日は深夜まで続く。
  どうぞ事故のありません様に。

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『三銃士』通信 そして『風と共に去りぬ』大阪千穐楽!

6月12日(日)

  「リシュリュー枢機卿が初登場する場面」と、それに続く「ルイ13世とその妃・アンヌがリシュリューと意見交換する場面」を稽古。そして昨日作った「ミレディが帰国する場面」をさらった後、『三銃士』最初のチャンバラ・シーンを作る。
  どんなチャンバラなのかは劇場でご確認いただきたいのだが、僅か2分のシーンの前半(つまり1分程度)を作るのに5時間近くを費やした。
  何故そんなに時間が掛かるのか、と言うと、このシーンが1対1のチャンバラでは無いから、であるが……

  詳細は劇場で。

  ところで、6月4日に開幕した梅田芸術劇場メインホールでの『風と共に去りぬ』が本日無事に千穐楽。ご来場下さった皆さん、本当にありがとうございました。キャスト&スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
  帝劇開場100周年記念公演となる東京公演は6月18日(土)が初日。『三銃士』の前に『風と共に去りぬ』もどうぞよろしく。

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『三銃士』通信

6月10日(金)

  稽古前に衣裳、ヘア・メイクの打ち合わせ。

  『三銃士』の衣裳デザイナーは前田文子さんである。前田さんは、現在最も多忙な衣裳デザイナーの1人であろう。
  『三銃士』には様々なキャラクターが登場するが、主人公ダルタニャンや、彼を助ける三銃士たちの衣裳は案外地味シンプルである。他方、王室や権力の側にいる人々は衣裳の点数も多く、豪華であったり華やかであったりエロティックであったりもするので、衣裳を見る楽しみがあるのはこちらのサイドであろう。

  さて、立ち稽古2日目の今日は、「ダルタニャンが故郷ガスコーニュを離れる場面」と、「ミレディがイギリスから帰国する場面」、「ダルタニャンがパリに到着し、アトス、ポルトス、アラミス、そしてコンスタンスと出会う場面」を作る。
  『三銃士』は、全編が音楽で進行するミュージカル(『レ・ミゼラブル』の様に)ではない。ミュージカル・ナンバーは、台詞で進行する場面と交互に現れる。そう言う意味ではオーソドックスなタイプのミュージカルである。

  稽古後はアクションの打ち合わせ。

  アクションをコーディネートしてくれるのは、『風と共に去りぬ』に続いて渥美博さんである。
  『三銃士』と言えば、やはりチャンバラは外せない。本編中にも幾度となくチャンバラ場面が登場する。そのそれぞれをどの様に構成するのか、既に何度か打ち合わせは行っているのだが、稽古直前に最終的な確認をひとしきり。

  今日は長丁場であった。全行程お付き合いくださった皆さん、ありがとうございました。

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『三銃士』通信

6月9日(木)

  午前中は日芸所沢へ。午後は『三銃士』の稽古場へ。

  今日より立ち稽古。オープニングと、それに続くナンバーをステージング。
  『三銃士』の振付は田井中智子さんである。田井中さんには『レベッカ』でお世話になった。『ニューヨークに行きたい‼』でもご一緒する。
  田井中さんの振り付け・ステージングは緻密で細かく、モダンであり演劇的である。ご本人はどちらかと言えば小柄で、日常の佇まいも穏やかであるが、ひとたび振り付けに突入すると、それこそ人が変わった様にエネルギッシュに豹変する。稽古を進める手際も鮮やかである。
  『三銃士』は新作なので、内容には極力触れないでおこう、と思う。オープニングは賑やかで陽気なナンバーであり、それに続くナンバーはエネルギッシュで若々しいナンバーである。どんな場面で誰が登場するのかは、開幕まで妄想を逞しくしてお待ちいただきたい。

  稽古後は舞台監督の廣田さん、演出助手の末永さんと舞台美術の転換打ち合わせ。この多場面のミュージカルを、どう手際よく運ぶか。

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『三銃士』通信

6月8日(水)

  午前中は東宝ミュージカルアカデミーへ。午後は『三銃士』の稽古場へ。

  『三銃士』は顔寄せであった。
  いつものように岡本プロデューサーの司会により、キャスト、スタッフ、公演関係者が紹介される。そして東宝の増田専務のご挨拶、私の「施政方針演説」(岡本さん談)、キャストを代表して井上芳雄さんのご挨拶と続いた。私は「この年にこの作品を上演できることの喜び、或いは使命感」みたいなことを、それほど歯切れ良くも無く述べた。

  顔寄せの後は歌入り読み合わせ。
  読み合わせを始める前に、キャストに舞台美術の模型を見てもらいながら、今回の『三銃士』をどのような狙いで作って行くのか、と言う話をする。カンパニー全体でその狙いを共有した上で、読み合わせに入りたかったからである。その話の後に、幕開きからフィナーレまでの全シーンを音楽入りで読み合わせた。
  読み合わせを見ながら、或いは聞きながら感じたのは、「これは途轍も無く面白い作品になる」と言う手応えであった。この感触は、『ダンス オブ ヴァンパイア』の読み合わせを終えた時に近い。『……ヴァンパイア』と今回とでは、面白さの種類はまるで違うのだが。

  『三銃士』の面白さを文章にする能力が欲しい!

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『三銃士』&『ニューヨークに行きたい‼』通信

6月7日(火)

  全体での歌稽古の2日目。
  今日はダルタニャン、アトス、アラミス、ポルトス、役者、アンサンブルの皆さんに加えて、ミレディ、コンスタンス、アンヌの女性陣、そしてバッキンガム公が登場した。

  『三銃士』の音楽は、聞いていてとにかくワクワクする。どの楽曲にもミュージカル的な盛り上がりや興奮が仕込まれているからであるが、この楽曲を生みだしたロブ・ポーランド氏とフェルディ・ボーランド氏については、アラミス役の石井一孝さんのブログ「石井一孝の情熱マニア日記」に詳しい。
  本来はロック&ポップス畑で大活躍していた方々だけあって、道理でキャッチ―でダイナミックなメロディな訳である。例えれば、フランク・ワイルドホーン氏の作品群に近いかもしれない。

  明日は顔寄せ。明後日より、いよいよ立ち稽古。

  『三銃士』の稽古後は『ニューヨークに行きたい‼』の子役さんのオーディション。
  『ニューヨークに行きたい‼』には、橋本さとしさん扮するカメラマン・アクセルの息子、フロリアンが登場する。で、その役のオーディションであった。
  参加してくれたみんな、どうもありがとう。とってもキュートだったよ!

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『三銃士』通信

6月6日(月)

   『三銃士』の稽古場へ。

  歌稽古も仕上げ段階に近付いた。今日と明日は全体での歌稽古である。今日はダルタニャン、三銃士の面々(アトス、アラミス、ポルトス)、役者、アンサンブルの皆さん、そして枢機卿が登場した。
  ソリストとコーラスを一緒に聞くのは今日が初めてである。それは私だけでなく、今まで個別に歌稽古をして来た皆さんも同じで、なので1曲あたる毎に「そうなるのか!」と言った新鮮な興奮が稽古場内に巻き起こっていた。

  『三銃士』『風と共に去りぬ』には共通点があって、どちらも主人公が「世間知らずで自信過剰の若者」である。そして、その若者(ダルタニャン、そしてスカーレット)が実社会の荒波に揉まれて成長して行く姿が描かれる。
  少年、或いは少女にとって、人生とは時に残酷である。が、試練に負けない人間の美しさ、素晴らしさを『三銃士』でも『風と共に去りぬ』でも伝えたいと思う。

  『三銃士』のチラシやポスターにある「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために!」は劇中で繰り返される銃士たちのモットーだが、その精神を肝に銘じて初日を目指したい。

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『GWTW』通信 大阪初日!

6月3日(金)

 『風と共に去りぬ』、大阪・梅田芸術劇場メインホールでの初日であった。

 梅田芸術劇場は大阪・梅田の茶屋町と言う所にある。
 19年前、この劇場が「劇場飛天」と言う名前で開場した時、周囲は古くからの街区と再開発に向けての更地とがまだらに入り混じった辺鄙な場所であった。現在では「NU茶屋町」や「チャスカ茶屋町」などが完成し、梅田駅から劇場までの道筋も華やいだものになった。
 今回の『風と共に去りぬ』は、私にとっては久々の大劇場でのストレート・プレイである。初日を迎えるまでの作業は、ミュージカルと比べるとかなり楽なのではないか、と想像していたのだが、話はそれほど単純ではなかった。世の中に「楽な仕事」などと言うものはないのだ。

 初日の今日は14時開演であった。
 定刻を2、3分押して場内が暗くなり、オープニングの音楽が流れ出す。21世紀の大阪から19世紀のタラへ、演劇でしか味わうことのできない、時空を超えた大冒険の始まりである。
 途中25分の休憩を挟んで3時間10分、私はスカーレット・オハラと共に笑い、泣き、怒り、恐れ、愛し、そして歯を食いしばって生きた。ラスト・シーンでは、仕事であることを忘れて物語に没入してしまい、ストップ・ウォッチの針を止めるのを忘れてしまった程である。

 何はともあれ、2011年の『風と共に去りぬ』は幕を開けた。今までのどの『風と共に去りぬ』とも違う、新しい『風と共に去りぬ』に仕上がったと自負している。と同時に、今までで一番『風と共に去りぬ』らしい『風と共に去りぬ』になった、とも思う。
 後は千穐楽までとにかく無事で、そして1人でも多くのお客様にご覧いただければ、と切に願う。
 

 今日「ボニー」を演じたのは須見みちるちゃんであった。明日は田邉遥子ちゃんの初日である。
 明日も、今日に劣らぬ素晴らしい『風と共に去りぬ』であります様に。

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『GWTW』&『三銃士』通信 まだミニ

6月2日(木)

 午前中より舞台稽古、昨日の続き。夜、通し舞台稽古(ゲネプロ)。明日はいよいよ初日、梅田芸術劇場メインホールにて。素敵な『風と共に去りぬ』に仕上がったと思う。14時開演、お待ちしています。

  『三銃士』は今日も歌稽古。色々な人が登場しているはず。

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『GWTW』&『三銃士』通信超ミニ

6月1日(水)

 終日舞台稽古。終了後、道具調べ・照明合わせの続き、そしてテクリハ、深夜。

 『三銃士』は歌稽古。もう6月かぁ。

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『GWTW』通信ミニミニ

5月31日(火)

 午前中は道具調べ・照明合わせの続き。午後から場面転換を調整するテクニカル・リハーサル(テクリハ)。夕方からキャストIN、舞台上と舞台裏のオリエンテーション、後、「アトランタ炎上」シークェンスの舞台稽古、予定より大幅に手間取る。今日は深夜作業無しの予定が深夜作業、テクリハの続き。更にその後、大道具、音響の作業等。

  『三銃士』は稽古OFF。いいなぁ……。

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