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なおかつ『SFF&DFF』通信(ネタバレ!)

6月4日(金)

  稽古場最終日である今日は、終日バンドとの合わせであった。何しろ曲数が多いので(それは私のせいなのだが)やってもやっても終わりが見えてこない。皆さん本当にお疲れ様でした。

  さて。

  日本のミュージカル史に貴重な足跡を残した芸術座は惜しまれながら2005年に38年間の歴史を閉じた。その跡地に2007年に開場したのがシアタークリエである。
  シアタークリエのオープニング・シリーズ第3弾として上演されたのが『レベッカ』(2008年4~6月)である。シアタークリエではその後も意欲的にミュージカルを取り上げて来た。
  『デュエット』(同年7月)、『RENT』(同年11~12月)、『スーザンを探して』(2009年1~2月)、『ニュー・ブレイン』(同年3~4月)、『この森で天使はバスを降りた』(同年5月)、『ブラッド・ブラザース』(同年8~9月)、『グレイ・ガーデンズ』(同年11月)、『シー・ラヴズ・ミー』(同年12月~2010年1月)、『ガイズ&ドールズ』(同年4月)。
  これだけの作品が僅か2年の間に上演された。お馴染みの名作から最近の話題作、そして知られざる小品も並んでいるが、これだけミュージカルに積極的に取り組んだ劇場は他に例がないだろう。

  昨日記した過去10年のミュージカル、そして上記のクリエ・ミュージカル。それぞれの成否を「集客」の面から判断することは難しいことではない。が、「その作品や上演にどんな意味があったのか」を知るにはもう少し時間が必要であろう。集客のことを言えば『屋根の上のヴァイオリン弾き』の初演も『スウィーニー・トッド』も失敗であった。
  5年後とか10年後とかに振り返って、21世紀の最初の10年間が日本のミュージカルにとってどんな時代だったのか、改めて考えてみる必要があるだろう。この10年間は自分が当事者のひとりでもあるので、今はまだ冷静に判断を下し辛い、と言うこともあるのだが。

  『SFF&DFF』では『RENT』から「シーズン・オブ・ラブ」を、『この森で天使はバスを降りた』から「フィナーレ」を取り上げる。明日はいよいよ劇場入り。

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