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『SFF&DFF』通信(ネタバレあり!)

5月21日(金)

  『SFF&DFF』の稽古場へ。

  『マイ・フェア・レディ』に続いて東宝が上演したブロードウェイ・ミュージカルは『カーニバル』である。『マイ・フェア・レディ』が1963年9月の東京宝塚劇場で、『カーニバル』はそれに遅れること僅か1ケ月、10月の芸術座での上演であった。
  『カーニバル』はミュージカル映画『リリー』を舞台化した作品であるが、『リリー』の楽曲をそのまま使用するのではなく、ボブ・メリルが新たに楽曲を書き下ろしている。それはともかく、『マイ・フェア・レディ』が2500名収容の東京宝塚劇場でひと月の公演であったのに対して、『カーニバル』は750人の芸術座で1週間足らず公演であった。
  が、2カ月続けてブロードウェイのヒット・ミュージカルを並べたところに、当時の東宝関係者のミュージカルに賭ける意気込みを私は感じる。一方では大型ミュージカルを、他方では小品を、というスタイルも現在の帝劇とシアタークリエの関係を見る様で実に興味深い。

  『マイ・フェア・レディ』初演は、関係者の危惧を良い方に裏切り大ヒット、早くも翌年の正月には再演の運びとなる。日本に翻訳ミュージカルが定着したのである。続いて東宝が取り上げたのは『ノー・ストリングス』である。
  『ノー・ストリングス』は、オスカー・ハマースタイン亡き後、リチャード・ロジャースが初めて作詞も兼ねたミュージカルである。これは1964年6月から8月まで芸術座で上演された。
  『ノー・ストリングス』も決して派手なミュージカルではない。が、敢えて大衆的な作品よりも野心的な物を取り上げる姿勢に、『この森で天使はバスを降りた』などをシアタークリエで取り上げるのと同様の感覚を私は感じるのである。

  今回のコンサートでは『マイ・フェア・レディ』から「なんてすばらしい」「運が良けりゃ」「夜明けまで踊り明かそう」を取り上げる。そして『ノー・ストリングス』からは「The Sweetest Sounds」を。
  そうそう、『ノー・ストリングス』は既に上演から46年が経過しており、当時の資料が殆んど残っていない。何かご存知の方がいらっしゃればご教示いただけるとありがたい。

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コメント

現在も現在の良さがありますが、昔の東宝は本当に豪華ですね!
まさにミュージカルという感じで今後もたまには原点に立ち返ってみてほしいです。
映画のザッツ・エンターテイメントが大好きなので舞台で再現されることを期待しております。
せっかく気合のある若手でやるのですからとことん本腰をいれてやっていただきたいですね!
成功したら他の出演者でも実力のある方を集めてぜひ東宝版ザッツ・エンターテイメントやっていただきたいです。

投稿: | 2010年5月22日 (土) 23時57分

「The Sweetest Sounds」の楽譜検索してて、見かけたので、突然のメールで済みません!「ノーストリングス」は芸術座に観に行きましたが、主演の雪村いづみサンが素晴らしく適役で(マイフェアレディも文化庁公演でピッタリでしたが!)、又脇役も、オペラの藤原義江はじめ現・水谷八重子、ミス・ノーストリングスでデビューの前田美波里等が出演してました。
オスカー・ハマーシュタイン亡き後、リチャード・ロジャースの意欲的な作品で、「絆が無い」&「弦楽器無し」をダブらせてて、お洒落でした!

投稿: HS | 2013年1月 5日 (土) 22時17分

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