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『TDV』通信

6月18日(木)

  午前中は日藝所沢。

  学生たちに「好きな劇場はどこか」尋ねてみたら、即答した者は少なく、「まだ色々な劇場に行ったことがないので……」と言う者が多かった。それはそうだ。半年前までは受験生だった訳だし、全員が関東圏出身でもないのだから。
  「でも理想の劇場なら……」あります、と言うことで、それぞれが様々なことを答えてくれた。私はこの仕事を始めて既に四半世紀。好きな劇場もあれば、それ程でもない劇場もある。観客としてはいいが、仕事では……と言うところもある。もちろんその逆も。
  劇場は1点ものである。同じ劇場は2つとない。だから面白い。皆さんの好きな劇場はどこだろうか?

  午後は『ダンス オブ ヴァンパイア』の稽古場へ。

  まずは2幕2場、アルフレートの悪夢シークェンス「夜を感じろ」を当る。
  ここは『ダンス オブ ヴァンパイア』のハイライトである。伯爵の城に泊まったアルフレートが深夜に見た悪夢がダンスで表現されている。初演の時、脚本・作詞のミヒャエル・クンツェ氏から「ウィーン版より素晴らしい」とのお言葉を頂戴したシーンである。エキサイティングなダンスとヴォーカルをお楽しみに。
  続いて2幕7場、8場を稽古。
  7場は、失意のアルフレートが、アブロンシウス教授から「人生をやり直す勇気」を与えられる場面である。そこへ再びミステリアスな歌声が聞こえて来て……。
  8場は、その歌声の聞こえる場所を探し求めるアルフレートが、思い掛けないキャラクターに遭遇してしまう場面。そのキャラクターはアルフレートに近づくと……。

  稽古後、声の録音。誰の声かはここでは言えない。更にその後、シャガールがマグダを○○○す場面の○○○をテスト。結果は良好であった。

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コメント

こんばんは。私の世代は、丁度地方巡業の旅役者さん達が減少してしまって、劇場が映画館に変わってしまった世代なので、〇〇市民会館とか、〇〇県民ホールと言うような、小さな劇場が多いです。ACTシアターは良かったですね!一目ぼれ!劇場 劇場ごとに、嗜好を凝らしていらっしゃるので、これからも色々な劇場で拝見しつつ勉強させて頂きたいと思います。入場料は授業料のつもりです。帝国劇場も8月のTDVですが、今からワクワクドキドキです。

投稿: 湘南ラジオ | 2009年6月19日 (金) 22時17分

私の好きな劇場。それは2つあります。1つは文化村の“シアター・コクーン”もう1つは“日生劇場”です。シアター・コクーンには色々な思い出があります。中島みゆきの『夜会』『上海バンスキング』『コクーン歌舞伎・夏祭浪速鑑』。規模としては中劇場に属するけれど、音のはね返りが少ないため金属的な残響音がないこと。1階の最前列でもステージの高さと座席の間に無理な高さの壁がないこと。そして1階座席のスロープがなだらかなため、車椅子でも移動が苦にならないことです(何回目かの『夜会』の時に車椅子で観ることとなりましたが、その時のスタッフの方々がとても親切だったことが印象的でした)。
日生劇場に関しては劇場空間としての柔らかさ、音にとても気を遣っていることが挙げられます。それは過去にオペラを始め越路吹雪や都はるみがロングランコンサートを開いたことからも頷けると思います。今ここでコンサートを観たいアーティストを1人選べといわれれば、私は加藤登紀子さんを選びたいと思います。理由としては“言葉にこだわる”歌手の方ですから。

投稿: 茶々丸 | 2009年7月16日 (木) 00時23分

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