『ミー&マイガール』通信
5月14日(木)
午前中は日藝所沢。
演劇の話題で学生同士のディスカッションを試みているのだが、いまひとつ議論が活発にならない。が、毎年前半はそんなものである。
芝居作りとはディスカッションの連続である。ことに演出家は、俳優に、デザイナーに、スタッフに、やりたいことを、やるべきことを説明し続けなければならない。未来の演出家たちが、早くディスカッションの達人になります様に。
午後は『ミー&マイガール』の稽古場へ。
「愛が世界を回してる」をさらった後、1幕5場を稽古。
1幕5場はビルが貴族としてお披露目されるガーデン・パーティの場面である。『ミー&マイガール』のハイライト、「ランベス・ウォーク」ががいよいよ登場する。
既にステージングは終わっているのだが、場面冒頭の「準備のフーガ」から幕切れまで、細かな芝居のニュアンスなどを調整し直した。それにしても、何度見てもこの場面では目頭が熱くなる。ここにはミュージカルの素晴らしさ、ミュージカルに携わる人々の美しさが詰まっているからだろう。
続いて2幕1場を稽古。ここには「熱いアイツがやって来た」「スマイル! スマイル!」がある。
「熱いアイツがやって来た」は2幕の幕開きに相応しい、ゴージャスでエキサイティングな大タップ・ナンバーである。ここでは往年のハリウッド・ミュージカルの様な(「アステア&ロジャース」や「バスビー・バークレイ」風の)華やかな世界が蘇る。
「スマイル! スマイル!」はサリーがジャスパー卿に歌いかけるナンバーだが、「このナンバーが『ミー&マイガール』で一番好き」と言う人が結構多い。演出助手の落石(おちいし)君もその1人である。
更にその後、1幕2場をおさらい。稽古の終了時間がだんだん遅くなって来た。
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