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『シラノ』通信

4月8日(水)

  1幕2場をおさらい。その後、1場のアクションをさらう。

  『シラノ』ではオーケストラ・ピットは使用しない。オーケストラは舞台上の、客席からは見えない場所で演奏することになる。そのお陰で舞台と客席との距離が縮まり、臨場感や劇場内の一体感が増す訳だが、舞台上の出演者や指揮者にとっては喜ばしいことばかりではない。俳優と指揮者間のアイ・コンタクトが封じられてしまうからである。
  「息を合わせる」と言う言葉があるが、ミュージカルでは舞台上の出演者と指揮者、演奏者が「息を合わせる」ことは不可欠である。テンポが一定で変化しない楽曲ならば、テンポ感さえあれば歌い手が演奏に合わせて行くことはそれほど困難ではない。が、ミュージカルの場合、テンポが一定であることはまずあり得ない。
  舞台上では指揮者の姿が映し出されるビデオ・モニターを見、指揮者は舞台が映し出されるビデオ・モニターを見て意思の疎通を図ることになる訳だが、直接目視するのとモニターを通すのとでは情報量が余りにも違い過ぎる。それにモニターでは所詮は一方通行なので、瞬時にお互いが「何が起こっているか」を理解することは不可能に近い。

  今日さらった1場のアクションは(ミュージカルなので当然と言えば当然だが)音楽と同期しながら行われる。今日の稽古では、アクションを組み立てることもさりながら、指揮者とどの様にコミュニケートするかが重要な課題であった。

  ミュージカルは大変だあ!

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