『シラノ』通信
4月2日(木)
1幕1場の後半を作る。
3月16日に始まった『シラノ』の稽古。稽古場を引っ越すごとにスペースが広くなって行き、3か所目のここでは遂に稽古用の大道具が建て込まれた。ここは広いだけではなく高いので(天井が。料金が、ではない)、2階部分もしっかり組み立てられている。これで有名なバルコニー・シークェンスの稽古も一安心。
さて、今日稽古した1幕1場の後半は、前半とは打って変わって少人数でストーリーが進んで行く。シラノ・ド・ベルジュラックと言う異様な鼻の持ち主の、繊細でロマンティックな素顔が見えてくる場面である。
ここにはミュージカル・ナンバーが2つある。シラノの「ロクサーヌ」と、シラノと仲間たちの「相手は百人」である。前後の芝居部分も含め、今日はこの2つのナンバーをステージング。
『シラノ』では、ステージングはダンスであるよりも芝居の延長と捉えよう、と言うのが振付の前田清実さんと私の了解事項である。なのでここでも前田さんは、それぞれのナンバーを必要最小限の動きで構築して行く。最小限だが、清実さんの作り出す動きは最大の効果を発揮する。その動きのお陰で、登場人物の個性や、そのナンバーがどこに向かって行くのか、などがとてもはっきりと見えてくるのである。
何よりも、ミュージカルとしての楽しさが倍加するのが素晴らしい。
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