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『シラノ』通信

3月27日(金)

  色々なことが一気に動き出した1日であった。

  まず、衣裳のデザイン画が届く。
  衣裳デザイナーの小峰リリーさんが、『シラノ』に登場する全キャラクターの衣裳デザインを描いて来てくださった。『シラノ』の舞台は1640年のパリ、そして終景はその15年後である。衣裳もバロックで始まり、それが終景ではロココに変わる。色彩設計が見事で、青年隊のユニフォームも実に洒落ている。このデザイン画通りに衣裳が仕上がるといいな。

  そして舞台模型が届く。
  美術デザイナーの堀尾幸男さんの工房から、舞台美術のミニチュア模型が送られて来た。『シラノ』は1幕が3場面、2幕が2場面の全5場面である。基本舞台は先日テストした「ある素材」で作られており、そこにそれぞれの場面で必要なセットが持ち出されることでシーンを作って行く。余分な説明を廃した、シンプルでスマートな舞台美術だと思う。

  稽古はついに全員が集合(若干の欠席者あり)。今まで別々に行われていた歌稽古を、今日は全員で(若干の欠席者あり)行なった。
  歌稽古に引き続いては歌入り読み合わせ。いよいよ『シラノ』の全体像が姿を現した。
  『シラノ』では、登場人物ひとりひとりが血の通った人間であって欲しい。そのひとりひとりが、心から笑い、怒り、恐れ、恥じらい、信じ、裏切り、そして愛して欲しい。そう思っている。

  『シラノ』は何よりも美しいミュージカルでありたい。そして血沸き肉踊る冒険物語でもありたい。そして、こよなくロマンティックなラヴ・ストーリーでありたい。
  今日はそれが言葉では終わらないと言うことが実感できた、収穫の多い、手応えのある1日であった。

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