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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

11月23日(日)

  1幕をおさらい。

  『ラ・カージュ・オ・フォール』の脚本を書いたのはハーベイ・ファイアスティンである。
  ブロードウェイの初演当時、演出のアーサー・ローレンツが65歳、作詞・作曲のジェリー・ハーマンが52歳で、2人はすでに数々の代表作をものにした大御所的存在であった。ハーベイは当時31歳。前年に『トーチソング・トリロジー』でトニー賞の最優秀脚本賞と最優秀主演男優賞を受賞していたが、これは大抜擢であっただろうと想像する。
  現在の様にブロードウェイの情報がリアルタイムで入って来ない当時の日本では、ハーベイは未知の新人といった印象であった。
  後に『トーチソング・トリロジー』はハーベイ自身の主演で映画化され日本でも公開されたし、戯曲も翻訳上演された(鹿賀丈史さんご出演!)。
  俳優としては、ブロードウェイ・ミュージカル『ヘア・スプレー』で主人公の母親役(映画版ではジョン・トラボルタが演じた)を演じ、またまたトニー賞最優秀主演男優賞を受賞。デヴィッド・ルヴォー演出による『屋根の上のヴァイオリン弾き』ブロードウェイ・リバイバル版では主人公テヴィエ(日本では市村正親さん!)を演じている。

  『ラ・カージュ・オ・フォール』日本初演時のプログラムにハーベイ・ファイアスティンの言葉が記載されている。それによれば、ジェリー・ハーマン、アーサー・ローレンツ、そしてハーベイ・ファイアスティンの3人は、自分たちのことを「Collaborationists」と自称していた様だ。
  この3人の信頼と敬愛に満ちた協調関係が『ラ・カージュ・オ・フォール』を生み出す原動力であったに違いない。

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コメント

「ラカージュ」前回の中日劇場で観劇しました!
今回の日生劇場も2回分チケット購入済みです!!
再演をこれほど待ちわびた作品はございません。
楽しみにしております。

今回はセリフや歌詞も変更されるのですか??

投稿: tshin | 2008年11月24日 (月) 10時28分

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