『ラ・カージュ・オ・フォール』通信
10月17日(金)
本日も歌稽古。
『ラ・カージュ・オ・フォール』のブロードウェイ初演当時は、上演の様子を知りたいと思っても、知る方法は実際にニューヨークへ出掛ける以外はなかった。インターネットが普及し始めるのは10年以上も後のことである。
そしてニューヨークへ行くことも現在ほど簡単なことではなかった。私の記憶では、当時の為替レートで1ドルは260円前後であった筈である。
唯一の手掛かりはオリジナル・キャスト盤であった。まだCDではなくLPレコードの時代であるが、当時でも都内にはそういったレコードを専門に輸入、販売しているショップがあったのである。
ところで、ブロードウェイ・ミュージカルのポスターやオリジナル・キャスト盤のカバー・ジャケットなどを見ると、題名の下に「a New Musical Comedy」などと書かれていることが多いのはご存じだろうか。
1980年代頃には「a New Musical」だとか、単に「a Musical」だとか書かれているものが多かったが、1970年代、80年代と、ブロードウェイ・ミュージカルが大きく変革され、最早ミュージカル・コメディは過去のものだと言う様な感覚があったからであろう。そんな時代に『ラ・カージュ・オ・フォール』は登場したのである。
初めて『ラ・カージュ・オ・フォール』のLPジャケットを見た時、私は思わず泣きそうになった。真っ赤な羽飾りの中に書かれた「La Cage Aux Folles」のタイトル。そしてその下には、「The Broadway Musical」と堂々と記されていたからである。
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コメント
いよいよ、ラ・カージュ始動ですね。
初日が待ち遠しい!!!
それまでの間、この『ラ・カージュ・オ・フォール』通信を楽しみに拝見させていただきます。
男性のみのカジェルも楽しみ~。
今からワクワクしています!
投稿: kun | 2008年10月18日 (土) 11時11分