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2008年8月の記事

『青猫物語』通信

8月30日(土)

  通し稽古。

  まだ未消化部分も残っているが、流れは悪くなかったので一安心。課題はタイミングの精度を上げること、辿り着くべき個所までスピードとテンションを持続すること、であろうか。
  駄目出しの後に2箇所ほど抜き稽古。その後、北村有起哉さんのヘアカット。演出部さんは進行打ち合わせ。ご苦労様です。

  シアタークリエの山崎支配人から稽古場にどら焼きの差し入れをいただいた。更に富田麻帆さんからはクリスピー・クリーム・ドーナツが。1幕と2幕の間の休憩に両方とも頬張ってしまい、余りにも満ち足りた精神状態で2幕の稽古を見る羽目に。
  御馳走さまでした。

  恋愛喜劇『青猫物語』初日まであと6日。

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『青猫物語』通信

8月29日(金)

  全場面を稽古。

  昨日までに届いた劇伴音楽をはめながら各場面をひと通り当たる。全場面を終えた後、北村有起哉さんと黒谷友香さんの場面を抜き稽古。お2人とも柔軟で発想が豊かで、そして何より気持ちに嘘をつかないので、稽古自体が楽しいし、稽古すればするだけ芝居の中身も豊かになる。
  稽古後、川崎晴美さんが音楽デモの残りを持参してくれる。今回は私が色々と注文をつけてしまったために、音楽の上がりがこの時期になってしまった。にもかかわらず、川崎さんは嫌な顔ひとつせず素敵な音楽を次々作り出してくれる。本当にありがたい。

  恋愛喜劇『青猫物語』初日まであと7日。

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『ミー&マイガール』と『青猫物語』通信

8月28日(木)

  稽古前に『ミー&マイガール』の舞台美術打ち合わせ。

  『ミー&マイガール』は来年の6月に帝国劇場で再演されるが、引き続き7月には名古屋・中日劇場でも上演されることになった。東宝版『ミー&マイガール』としては初の帝劇以外での上演になるので、その舞台美術をどのように考えるのか、美術デザイナーの大田創さんと意見交換。
  何しろ『ミー&マイガール』のセットは、帝劇のスケールと舞台機構を余すことなく利用する前提で作られているので、そのままでは他のどの劇場にも収まらないのである。いろいろな場所で『ミー&マイガール』が上演されるのは本当に嬉しいが、悩ましいことでもあるのである。

  さて、『青猫物語』は2幕を稽古。
  昨日、今日は各場面をなるべく止めずに稽古している。全体の流れの中で、部分部分が上手くいっているのか判断するためである。台詞の遣り取りにテンポが出てきたので、流れはすこぶる良くなって来ていると思う。
  稽古後、川崎晴美さんが音楽デモの第2弾を持参してくれる。これは明日の稽古で流してみるつもり。

  帝劇の田島支配人から稽古場にカレーパンの差し入れをいただいた。帝劇公演ではないのに御馳走さまでした。そして、昨日の日記に書いた「ほぼ」は既に「毎日更新!」になっている。仕事が早いなあ。

  恋愛喜劇『青猫物語』初日まであと8日。

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『青猫物語』通信

8月27日(水)

  1幕を稽古。

  ここまで来て、まだ色々なことを試している。
  もっともっと違うやり方があるのではないか、更に面白くできるのではないか。キャストからも様々なアイデアが出され、『青猫物語』は日々進化している。

  稽古後、照明打ち合わせ。
  照明デザイナーは宮野和夫さんである。宮野さんとは『竜馬の妻とその夫と愛人』『その場しのぎの男たち』『エキストラ』でご一緒した。しっとりとした情感がありながらドラマの構造を見逃さず、なおかつ東京ヴォードヴィルショーの公演などでコメディの経験が豊富な宮野さんは『青猫物語』には打って付けだと思う。

  『青猫物語』公式ページも充実して来た。
  「ミーちゃんブログ」「キャスト紹介」と共に私の「『青猫物語』通信」も「ほぼ毎日更新!」と記されている。が、「『青猫物語』通信」は「ほぼ」ではなく「確実に」毎日更新である。お間違えの無い様に。

  恋愛喜劇『青猫物語』初日まであと9日。

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2学期始まる そして『青猫物語』通信

8月26日(火)

  東宝ミュージカルアカデミーの2学期が始まった。
  日々レッスンを重ねることが今の彼ら、彼女たちにとって何よりも重要であることは論をまたない。が、時には立ち止まって、今の自分となりたい自分についてじっくりと考えてみることも必要なことだと思う。
  受講生たちはどんな夏休みを過ごしただろう。

  さて『青猫物語』は2幕を稽古。その後、衣裳パレード。
  稽古では2幕をひと通りさらうつもりだったのだが時間切れで果たせず、2シーン取りこぼす。衣裳パレードでは、キャスト一同が衣裳を着用して丸の内仲通りを丸ビルまでパレード・・・する訳ない!  場面毎に、キャストひとりひとりの衣裳やアイテムをチェック、更に場面、場面でキャラクター同士のバランスを確認。
  ただでさえ賑やかな『青猫物語』が、衣裳のお陰で一段と賑やかに感じられることだろう。

  稽古後は音楽打ち合わせ。音楽の川崎晴美さんがデモをいくつか持参してくれる。とってもキュート!!

  恋愛喜劇『青猫物語』初日まであと10日。

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『青猫物語』通信

8月25日(月)

  2幕を稽古。

  コメディの難しさは、やっていることが面白いのか、それほどでもないのか、稽古をしているとそれが段々分からなくなって来てしまうところにある。
  いや、そもそも「面白い」か「面白くない」かはとても主観的なことなので、我々が面白いと感じたことも、全ての観客が同様に感じてくれると言う保証はないのである。それどころか、稽古場にいる全員が全員「面白い」と感じることだってないのかもしれない。

  ・・・書いていたらどんどん不安になって来た。コメディって難しい・・・。それはともかく・・・

  今日はきたろうさんのバースデーであった。
  休憩中、突然稽古場の照明が落とされ、「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」のメロディとともに火の灯されたケーキが運び込まれた。いつもはシニカルなきたろうさんなのだが、この時ばかりは、しきりに「はにかんで」いらっしゃったのが印象的であった。

  『青猫物語』の公式ページではビデオコメントによるキャスト紹介が始まった。1番手は小椋毅さんである。ちなみに、小椋さんの稽古場内での愛称は「おぐちゃん」である。

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『青猫物語』通信

8月24日(日)

  またまた1幕を稽古。後半で2幕をちょっぴり。

  今の稽古場はビルの地下にあり、家からその稽古場までは地下鉄を乗り継いで行き、地下鉄の駅から稽古場までも地下道で直結しているので、朝家を出てから駅までと帰宅時の駅から家までの、合わせて数分しか外気に触れることがない。なので、その日の天気がどうだったのかが実はまったく分からない。
  が、朝晩はずいぶんと涼しくなって来た。このまま夏は終わってしまうのだろうか。終わってしまうのだろうなあ。それはともかく・・・

  8月16日の日記に記したWOWWOWの番組はステージ情報番組『プルミエール』であった。オンエアは8月26日(火)の23時50分、再放送は8月28日(木)の14時50分と29日(金)の7時45分だそうである。

  お楽しみに!

 

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『青猫物語』通信

8月23日(土)

  昨日に引き続き1幕を稽古。

  ブロック毎に、細かなニュアンスやタイミングを調整しながら、繰り返し繰り返しさらう。
  ラストシーンまでひと通り立ったお陰で、どことどこが繋がっているのか、伏線をどう張るべきか、と言ったことが具体的に判断し易くなった。それぞれの台詞もこなれて来たので、スピードやメリハリと言った部分も確認できる段階になった。こうなると稽古はより楽しくなる。と同時に困難もより増えるのだが。

  私にとっての困難は、それほど広くない稽古場に舞台の実寸を何とか確保したため、舞台から演出席までの距離を取ることができず、同時に進行している複数のドラマを一度に視界に入れることができない、と言うことである。
  と言うより、舞台の最前端がもはや稽古場の壁なので、演出席を設置することはおろか、そもそも私は舞台上にお邪魔しながら稽古を見ているのである。

  何だかいつもより消耗する気がするのはそのせいなのか?

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『青猫物語』通信

8月22日(金)

  1幕に戻って稽古。

  1幕は何だかずいぶんと久しぶりな感じがして、そういえばこんな場面もあったよなあ、とか、あ、それやったよねえ、とか・・・、芝居のテンションに戻るのに少なからず時間を要した。そして、そのこと自体が結構愉快であった。
  今日の稽古では消え物を使用してみた。「消え物」とは飲食物とか、煙草とかを実際に飲み食いするときに使用する本物のことで(或いは「手紙を破く」など、毎回消耗してしまうものも消え物と言う)、『青猫物語』では、カフェの話なのでビールやウィスキーを飲む場面が頻繁に登場するのだが、そのドリンク類を実際に飲める物を使用して稽古したのである。
  実際に飲める物、と言っても本番中にアルコール類を摂取する訳にはいかないので、もちろんビールやウィスキーに似せたノンアルコールであるが。今日は何度も繰り返し稽古したので、結構ガブガブの人もいたのではないだろうか。それでも稽古終わって飲みに行ったのかなあ。

  稽古後、北村有起哉さん、黒谷さん、きたろうさんの衣裳合わせ。

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『青猫物語』通信

8月20日(水)

  2幕2場、そして2幕3場を当る。その後2幕1場をおさらい。

  2幕2場はとても素敵な場面である。どう素敵なのかは言えないが。そして2幕3場はラストシーンである。未解決のままだった「静男とそらの物語」の行方(以下自主規制)。
  観終わった時に「よじれてこんがらかった糸がスッっと解けた時の気持ち良さ」の様なものを感じていただけたら嬉しい。

  稽古開始から10日。今日で前半戦終了である。目標通り、何とか全場面をひと通り当たることができた。そのご褒美に、稽古後キャスト&スタッフ一同で親睦会。思う存分、心行くまで親睦しまくった。翌朝まで親睦し続けたツワモノもいた様だが・・・。

  明日は今月唯一の稽古OFF。明後日より後半戦に突入である。

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『青猫物語』通信

8月19日(火)

  2幕1場を最後まであたり、2幕2場を少しかじる。

  ようやく『青猫物語』の全体像が見えて来た感じ。
  登場人物の大半は、抱えていた事件やドラマに決着をつけて退場して行った。だがまだ肝心の「静男とそらの物語」が未解決のまま残っている。この2人の物語がどこに着地するのか。最後まで目を離せない。

  稽古後、音楽のデモが届く。音楽は川崎晴美さんである。
  川崎晴美さんは、先日まで公演していたM.O.P.の『阿片と銃弾』でも音楽を担当されていた。マキノさんと私を繋ぐ懸け橋の様な人物である。
  私と川崎さんとの出会いは学生時代まで遡る。日大芸術学部の学生だった私は、同級生だった三谷幸喜君に誘われて「東京サンシャインボーイズ」の旗揚げに参加した。その公演で音楽を書いてくれたのが、当時桐朋音大の学生だった川崎晴美さんなのであった。
  その川崎晴美さんのちょっとユニークなエピソードが鈴木哲也さんのブログで披露されているのだが、興味のある方はこちらへ。

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『青猫物語』通信

8月18日(月)

  稽古場にシアターテレビジョンのカメラが入る。
  何という番組でオンエアされるのか聞き忘れたが、9月の前半に60回くらい流れるらしい。お見逃しなく。

  さて、稽古は2幕1場の前半をおさらい。その後、その続きをあたる。
  この場面も登場人物が多く、位置関係を整理するのに時間を費やしてしまった。本当は2幕1場の最後まで行きたかったのだが、辿り着けず。連日の反省。

  稽古後は黒谷友香さんの衣裳合わせと仮縫い。
  衣裳の点数は6ポーズ。「しどけない」とか「目の覚めるような」と台本で指定されているそらの衣裳、こちらもお楽しみに。

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『青猫物語』通信

8月17日(日)

  1幕2場の前半をさらい、それに続くシーンに手を付ける。更ににその後、2幕1場の前半を稽古。

  1幕2場の後半では、いよいよ謎の老人が登場する。なぜ「いよいよ」なのか、どうして「謎」なのか、その理由はここでは書くことができない。シアタークリエでお確かめいただきたい。
  そして2幕。ストーリーはまさに佳境に入る。が、観劇時の興味を殺がない様に触れずにおこうと思う。が、1幕2場で蒔かれた新たな種が色々な所で芽を出している。事態は進展している様でもあり、益々錯綜している風でもある。
  今日は稽古後にプログラム用のスチール撮影が予定されていたので、2幕1場は冒頭を駆け足であたっただけで時間切れになってしまった。何だかちょっと「積み残し感」の残る稽古であった。反省。

  稽古後は、一昨日に続いて衣裳・ヘアメイク付きでのスチール撮影。今日は主に女性キャスト。それぞれ、普段の稽古場とは見違える様な変身ぶりで、本人たちのモチベーションも更に上がったのではないだろうか。
  『青猫物語』の衣裳デザイナーは木村猛志さん、ヘアメイク・デザイナーは宮内宏明さんである。今日のスチール撮影でもお2人のお世話になった。
  木村さんはカムカムミニキーナやラッパ屋、『テニスの王子様』などの衣裳デザインで活躍中の気鋭の(だけど人柄はとても柔らかい)デザイナーで、私は今回が初仕事である。宮内さんとは『イーストウィックの魔女たち』『ザ・ヒットパレード』『ダンス・オブ・ヴァンパイア』『ミー&マイガール』等々、多くの作品でご一緒している。

  早く舞台で扮装した一同を見てみたい。

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『青猫物語』通信

8月16日(土)

  稽古場にWOWWOWのカメラが入る。
  いつ、何という番組でオンエアされるのか聞き忘れたが、いつかどこかで見られるはず。お見逃しなく。

  稽古は1幕1場をさらった後、1幕2場に突入。
  台本のページ数で言うと1幕1場は77ページもあるのに1幕2場はその半分以下である。2場では1場後半の大混乱が一段落し、少人数での新しいエピソードも始まる。この場から登場するキャラクターも何人かいる。

  相変わらず稽古場は楽しく、時間はあっという間に過ぎて行く。が、帰宅すると意外にぐったりとしていて、オリンピックを見ながらいつの間にか眠ってしまっていることも多い。

  コメディは体力。

  ・・・である。

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『青猫物語』通信

8月15日(金)

  稽古前に舞台美術の発注。舞台美術デザイナーは中根聡子さんである。

  中根さんは劇団本谷有希子やペンギンプルペイルパイルズをはじめ、大小様々な作品で活躍する、今とても脂の乗っているデザイナーである。以前『大騒動の小さな家』(2004年)でご一緒し、『青猫物語』に続く10月の『どんまいマインド』でもご一緒することになっている。
  『青猫物語』では、昭和初期のそれほど流行っていないカフェを奇を衒わずに再現してくれている。居心地の良い店になりそうである。

  稽古場では、舞台美術の発注と並行して公演プログラム用のスチール撮影が行われていたため、稽古は夕方から。1幕1場の、昨日までに手をつけた部分をさらい、その後、手を着けていなかったそれに続く部分を段取る。これで1幕1場の最後までたどり着いた。

  昨日も書いたが、稽古場は楽しい。芝居の中身も楽しいし、稽古自体も楽しい。この顔触れだからであろうか。

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『青猫物語』通信

8月14日(木)

  1幕1場の中盤をさらい、その後、その続きに手を付ける。

  まだ登場していなかった人物が続々と現れ、しかも人物が増える度に事態が悪化する。かなり愉快な場面である。
  だが、愉快なのは観客として見ればであって、演じている方はこれはかなり大変であろう。複数の会話が同時に進行し、しかもテンポは加速度がついて上がっていく。動きも比例して大きくなって行き、なのにタイミングはシビア。
  この大混乱をどれだけ「真剣に」演じられるか、がポイントであろう。

  『青猫物語』の時代設定は1933年。カフェ「青猫」は銀座に程近い築地2丁目辺りの裏通りにある、という設定である。当時築地2丁目には築地小劇場があった。
  築地小劇場は日本で最初の「新劇」のための劇場であった。なので、カフェ「青猫」にも劇場関係者たちがちょくちょく顔を出す。主人公のひとり・八起静男も劇団「新人座」の脚本家なのである。
  劇場関係者たちはしばしば揉め事を起こす。そしてそれが「静男とそらのラブ・ストーリー」を大いに混乱させて・・・。

  稽古場では時間があっという間に過ぎる、と昨日書いたが、しかもそれは楽しく過ぎて行く。やっぱりコメディはいいなあ。

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『青猫物語』通信

8月13日(水)

  稽古前に、北村有起哉さん、黒谷友香さんと日経新聞の取材を受ける。更に公式ページ向けにビデオでコメントを収録。あ、もうUPされてる・・・。

  稽古は、昨日手を付けたオープニングと冒頭部分をさらい、それに続くシーンに入る。
  『青猫物語』は全2幕で、1幕が2シーン、2幕が3シーン、計5つのシーンで構成されている。現在1幕1場の2/3位まで手を付けた。
  とにかく展開が速い。目まぐるしい。稽古していても時間があっという間に過ぎて行く。気が付けばあっという間に夏が終わっているのかもしれない。

  マキノさんによると、『青猫物語』はマキノさんが初めて「コメディを書こう」と思って書いた作品なのだそうだ。マキノさんは、「自分はどちらかというとシリアスな物の書き手だ」と思っていたのだが、幕を開けると何故か観客は笑っている。ならばいっそコメディを・・・、という発想だったらしい。
  なるほど、すれ違いに次ぐすれ違い、変装に勘違い、悪い時に重なる更に悪いこと、などなど、コメディの様々な手法がこれでもかというくらいにてんこ盛りにされている。
  モチーフとされているのはビリー・ワイルダー監督の傑作コメディ映画『あなただけ今晩は』で、『青猫物語』も『あなただけ今晩は』同様、気のいい娼婦と彼女に惚れぬいた男のちょっといい話、である。

  公式ページのミーちゃんブログも連日快調に更新されているので、どうぞ。

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『青猫物語』通信

8月12日(火)

  幕開きより立ち稽古。

  今回のリバイバルにあたって、マキノさんは台本に若干手を入れてくださった。
  M.O.P.版と大きく変わったのは幕開きで、M.O.P.版では出演者全員によるミュージカル・シーンで始まっていたのだが、それは今回は無しである。それに代わって、カフェ「青猫」のマスター、きたろうさん扮するブルさんが登場し、観客を芝居の世界に誘うことになっている。
  本編が始まると、まず北村有起哉さん扮する主人公・八起静男(やおきしずお)が現れるのだが、この北村さんのテンションが異常に高い。余りにもテンションが高くて、もうそれだけでおかしい。
  そして「青猫」には立て続けに様々な男たちがやって来るのだが、それぞれが事件や問題を抱えて入って来るので、やはりそれぞれにテンションが高い。その中で、きたろうさんのブルさんだけが何事もなかったかのように存在しているのがまた愉快である。
  もうひとりの主人公は黒谷友香さん扮する踊り子・宮下そらである。そらは踊り子としては失業中で、なので今は客を取って暮らしを立てているのだが、そっちのビジネスは大繁盛で、そら目当ての男が引きも切らない。
  静男とそらは相思相愛なのだが、そらが売れっ子過ぎるためにちょっとしたすれ違いが起きて・・・、というのが前半のストーリー。鼻息の荒い男どもを物ともせずに我が道を行く黒谷さんが実にキュート、そしてセクシーなのである。

  東宝の公式ページではミーちゃんブログが始まった。こちらもどうぞ。

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『青猫物語』通信

8月11日(月)

  恋愛喜劇『青猫物語』の稽古が始まった。

  『青猫物語』は、マキノノゾミさんの劇団M.O.P.の第26回公演として、マキノさんの作・演出で1994年に初演されたコメディである。1996年に再演されていて、今回は12年振りのリバイバルである。
  マキノさん35歳の時の作品と言う訳で、因みに1994年の私は、『東京サンシャインボーイズの「罠」』を演出し、演出家としての第1歩を踏み出そうとしていた。それはともかく・・・。

  とにかくユニークな顔触れが揃った。多士済々である。で、今日は顔寄せと読み合わせ。
  挨拶の中でマキノさんが「これは恋愛喜劇なので、不格好になることを恐れずにやってください」と仰ったのだが、私が初めて演出したマキノ作品『きららの指輪たち』(1998年/PARCO劇場、他)の稽古場で、マキノさんに同じことを言われたのを思い出し、ちょっと嬉しくなった。
  読み合わせは、「今日は細かいことは気にせず、とにかく通して読んでみよう」と言う趣旨で行った。実は今日初めて声を聞く方も何人かいらしたのだが、かなり愉快な芝居に仕上がりそうである。

  ところで、劇団M.O.P.の新作『阿片と銃弾』が新宿の紀伊國屋ホールで公演中である。一見堅そうな作品かと思うタイトルだが、とても愉快で、且つ切ない素敵なお芝居である。
  18日までなので、お時間の許す方は是非ご観劇ください。『青猫物語』の登場人物が(以下自主規制)。

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『フラガール』東京千穐楽 そして『青猫物語』

8月6日(水)

  舞台『フラガール』の東京公演が千穐楽を迎えた。

  お陰様でお客様の入りも良く、日によっては立ち見も出たらしい。何よりも嬉しい知らせであった。ご観劇いただいた皆さん、ありがとうございました。
  『フラガール』はこの後旅に出る。フラガールの故郷いわきを皮切りに、福岡、大阪、そして名古屋である。旅先の皆さん、どうぞご声援をお願いいたします。

  さて、『青猫物語』であるが、舞台美術打ち合わせや衣裳打ち合わせ、音楽打ち合わせなど、準備は着々と進行している。稽古は北村有起哉さんの帰京を待って来週から。『青猫物語』通信もそれに合わせてスタートするつもりである。

  こちらの方も、どうぞよろしくお願します。

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