« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »

2007年11月の記事

『エキストラ』通信

11月29日(木)

  午前中は日大芸術学部演劇学科の授業。今は「生徒の書いた戯曲を私が演出する」と言うことを試みている。
  「演出する」と言うことは私の本来の職業なので、生徒たちを相手に慣れない講義をするよりも格段にやり易い、と言うことが判明した。来年度はこれだな。

  そして『エキストラ』の稽古場へ。今日もおさらい中心で。

  稽古に来られない出演者が今日もあり、例によって若手の劇団員たちが代役を務めてくれた。が、『エキストラ』は登場人物の登退場が激しく、代役を務めていた若手が本来の持ち役で登場しなければならなくなったりもするのである。
  そうなると当然代役が途中で別の若手にリレーされる訳で、しかし突然のスイッチに付いて行けなかった周囲は人物を見失って混乱し、また引き継いだ代役が役を取り違えて違う役の台詞を喋り出したり・・・。

  実に楽しい稽古場なのである。

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月28日(水)

  今日も新しい場面には入らずおさらい中心の稽古。

  『エキストラ』は、劇団東京ヴォードヴィルショーとしては劇団員総出演、加えて多彩なゲストの方々と言う混成部隊である。
  劇団と言う集団でありがたいのは、仕事などで稽古に来られない出演者がいる場合、劇団の若手たちが代役を務めてくれることである。

  昨日は劇団の座長であるB作さんが不在だったのだが、さすがに座長の代役ともなると代役を務める側にも緊張感が走る。見かねた劇団の大先輩、石井愃一さんが代役を買って出てくださったのだが・・・。

  石井先輩ありがとうございました。

| | コメント (0)

アカデミーと『エキストラ』と『ザ・ヒットパレード』

11月27日(火)

  午前中は東宝ミュージカルアカデミーの授業。試演会の演目のいくつかを、試演会とは異なるキャストで実験的にやっている。まだまだ新しい発見が、生徒たちにも私にもある。

  午後は『エキストラ』の稽古場へ。新しい場面には入らず、頭に戻って前半をおさらい。
  初演からのメンバーは老獪に笑いを取って行くし、新しいメンバーも負けじと飛び道具的に笑いをさらって行く。つまり、どっちもがおかしい、と言う話であるが。

  夜は『ザ・ヒットパレード  ショウと私を愛した夫』DVD発売記念、プロデューサー/渡辺ミキさん主宰の「皆でDVDを鑑賞しようパーティ」へ。
  ミキさんをはじめ宮川彬良さん、原田泰造さん、升毅さん、杉崎真宏さん、和田正人さん、そしてRAG FAIRの面々と久しぶりに再会。皆でDVDを鑑賞しながら楽しいひと時を過ごさせていただいた。

| | コメント (0)

ニッキと対談

11月26日(月)

  ミュージカルの専門誌『月刊ミュージカル』誌に連載されている錦織一清さんとゲストによるトーク、「錦織一清のスペシャルシート」。ご指名を頂いて、東京會舘にて錦織さんと対談。

  この対談に呼んで頂くのは実は2度目である。前回はいつだったか・・・、随分と前であったことは確かである。
  錦織さんと私の出会いは1995年10月に帝劇で上演された『天井桟敷の人びと』までさかのぼる。『天井桟敷の人びと』は同名のフランス映画の名作を浅丘ルリ子さんの主演で舞台化したもので、演出は江守徹さん、私は演出補として参加していた。
  錦織さんは映画ではジャン・ルイ・バローが演じたパントマイムの名手バチスト役で、憂い顔の無言劇役者を繊細、且つ軽やかに演じていたのを思い出す。
  演出家としての出会いは翌年の『少年隊ミュージカル Playzone’96 RYTHM』で、PARCO劇場で前年に上演された私の演出作品『君となら』を観て声をかけてくれたのだそうだ。

  錦織さんとの仕事で一番思い出深いのは『チャーリー・ガールである。2002年の4月に帝劇で、10月に梅田コマ劇場(現・梅田芸術劇場)で上演されたこのミュージカル・コメディの演出はとても楽しい仕事であった。
  『チャーリー・ガール』での錦織さんは正に水を得た魚であった。歌い、踊るのはもちろんのこと、ジャグリングやアクロバティクなアクションも難なくこなし、当意即妙に笑いを取り、そして何より、身分違いの恋に揺れ動くナイーヴな青年、ジョー・スタッドホームと言う人物に成り切っていた。
  『チャーリー・ガール』はもう一度上演したい作品のひとつである。そして錦織さんともまた仕事したいなあ。

  錦織さんは現在、来月名古屋の御園座で上演される『エドの舞踏会』の稽古中である。来年2月には東京の明治座でも上演されるので、興味のある方はお出かけください。

  ・・・ってことは『ウェディング・シンガー』とモロにぶつかっている!

  錦織さんとの対談の後は、その『ウェディング・シンガー』の舞台美術打ち合わせ。既に何回も打ち合わせを重ねて来たので、細部までかなり具体的になって来た。

  稽古が待ち遠しくなって来たぞ。

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月25日(日)

  シーン6の後半まで来た。全223ページの2/3辺りになろうか。まあ悪くないペースであろう。
  と言っても初日は12月12日なので、稽古場は残すところ2週間。そう呑気にもしてられない。

  『エキストラ』は、24人の登場人物が入れ替わり立ち替わり、あるいは同時に登場して、様々な人生模様を繰り広げる群像劇スタイルのシチュエーション・コメディである。
  これ、初演の稽古は大変だったろうなあ。
  今回は初演の段取りを基にすることができるので、稽古の能率はすこぶる良い。快調なペースはそのお陰である。感謝、感謝。

  さて、明日は稽古OFF。OFFには決まって別の作品の打ち合わせが。

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月24日(土)

  立ち稽古。シーン4、そしてシーン5の途中まで進む。

  はしのえみさんが衣裳合わせにやって来た。
  初演で「新人マネージャー」を演じたはしのえみさんは、今回は「主演女優松かおり」役である。そして、はしのさんが出演するのは鹿児島公演のみとなっている。

  鹿児島公演は12月25日の18時30分開演。1回限りなので、はしのファンはお見逃しなく!

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月23日(金)

  前回稽古した場面をさらい、更にその先、シーン3までの手順を付ける。

  再演される作品に後から参加する俳優さんたちの不安や苦労は相当なものであろう。
  作品の流れやテンポは出来上がっており、居場所や動線も限られ、初演からの俳優さんはキャラクターや役割を当然掴んでいて、それぞれがちょっとしたアイデアや工夫を凝らしていて、しかも台本を放している・・・。
  そこに居場所を確保しなければならない。早く追い付きたい。出来上がっている芝居を壊さずにオリジナリティも付け加えたい。笑いも取らなきゃ。何より初演より良くしたい・・・。

  今の私には、そんな初参加組の気持ちが実によく分かる。手に取る様に分かる。痛いほど分かる。

  私の気持ちも誰か分かって!

| | コメント (1)

『エキストラ』通信

11月22日(木)

  『エキストラ』の稽古は休み。だが、スタッフさんと劇団の若手たちが稽古場に道具を仕込んでくれている。

  私の方は、午前中は木曜日定例の日大芸術学部演劇学科での授業。午後は『エキストラ』『ウェディング・シンガー』の予習。
  『ウェディング・シンガー』と言えば、関係者の私がびっくりするくらいブログがいきなり充実している。更に、出演者によるトークショー&映画版『ウェディング・シンガー』上映会も決定した。

  ぜひご来場ください。(ただし私は『エキストラ』の初日目前なので欠席ですが)

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月21日(水)

  本日より立ち稽古に入る。

  と言っても、私は初演を観てはいるが稽古に立ち会っていた訳ではないので、大人数が同時に行動しているこの群像劇の、どこで誰がどんなつもりで何をやっているのかは何一つ知らない。
  なので、まず初演の出演者にどこで何をやっていたのかを再現してもらうことからスタートした。そして、そこに新しく参加する出演者をはめ込んだり、台本が変更された部分を新たに作ったり・・・、そんな立ち稽古1日目であった。

  『エキストラ』は1幕=ワン・シチュエーションの芝居だが、台本上では実は8つのシーンに分けられている。そのシーン1、そしてシーン2の途中までを整理して本日の稽古は終了した。
  こうしてそれぞれが何をやっていたのかを知ってみると・・・、皆さん、随分と色々なことをやっていたんですねえ。

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月20日(火)

  午前中は東宝ミュージカルアカデミーの授業。
  試演会終了後、体調を崩している生徒が意外と多い。この時期、体調管理には十分気をつけて欲しいと思う。無理は禁物である。であると同時に、体調管理は舞台俳優の最も大切な仕事のひとつでもあるぞ。

  夜は東京ヴォードヴィルショーの稽古場へ。昨日の日記に書いた通り、『エキストラ』の昨日とは違うキャストでの読み合わせ。

  因みに、今回が『エキストラ』初参加となるキャストは、石井愃一さんとダブルキャストの志賀圭二郎さん、山口良一さんとダブルキャストの石井洋祐さん、角野卓造さんとダブルキャストのたかお鷹さん、そして綾田俊樹さんである。
  そして、初演にも出ていたが今回配役が変わったのは、あめくみちこさん、奈良﨑まどかさん、羽賀蓉子さん、垣内裕一さん、金澤貴子さんである。

  昨日と今日でダブルキャストそれぞれの方の声を聞いたのだが、これがどちらも素敵、そして、それぞれにまったく異なる種類の面白さがある。

  これはもう両方見ていただくしかない。

 

| | コメント (0)

『エキストラ』通信

11月19日(月)

  『フラガール』のロケハンで、昨日までスパリゾートハワイアンズに行っていた。それはともかく・・・。

  劇団東京ヴォードヴィルショー第62回公演『エキストラ』の読み合わせ。

  東京ヴォードヴィルショーさんとご一緒させていただくのは『エキストラ』で3作品目となる。
  1作目は『竜馬の妻とその夫と愛人』で、これは後に映画にもなったし、ヴォードヴィルショーとしても再演される人気演目となった(再演のラストがニューヨーク公演であった)。
  2作目は『その場しのぎの男たち』で、『エキストラ』はそれに続く3作品目なのである。

  『竜馬の妻とその夫と愛人』は三谷君の新作書き下ろしで、私はその初演から演出として関わった。一方『その場しのぎの男たち』はそれまでに何度も再演を繰り返していた劇団のヒット作で、初演の演出は滝大作さんであったのだが、それを私の新演出で新製作させていただいたのであった。
  今回の『エキストラ』はそれらとはちょっと事情が異なっている。11日の日記にも記したが、『エキストラ』の演出は三谷君である。今回の私の仕事は、その初演の演出をリクリエイトすることなのである。

  今回の再演に当たって、三谷君は一部台本に手を入れた。登場人物が若干減らされ、それに伴ってエピソードもいくらか整理されている。
  配役も、前回から続投する方と新たに参加する方、そして前回の参加者だが役が変わった方の混成で、初演の稽古場を知らないメンバーが私だけでないのはちょっぴり心強い。

  さて、今回の再演は一部ダブルキャストになっている。なので明日は配役を替えてもう一度読み合わせ。
  私は出土した骨格の一部分からその生物の全体像を推理する様な気分で、今回は稽古場に通っている。

| | コメント (0)

もうすぐ発売! 『ザ・ヒットパレード』DVD/CD

  ミュージカル『ザ・ヒットパレード  ショウと私を愛した夫』のDVDとライブ・レコーディングCDがいよいよ発売になる。

  DVDもCDも2枚組で、DVDは5,250円、CDは3,150円、発売日は11月21日である。なお、CDは取扱店舗が限られているのだそうで、山野楽器、Amazon、アウトオブオーダーショップ/表参道店、WE!ワタナベタウン/渡辺百貨店でお求めいただきたい。

  舞台をご覧くださった方も、ご来場いただけなかった方も、一家に一枚、ぜひどうぞ。

| | コメント (0)

今日も『ウェディング・シンガー』

11月14日(水)

  『ウェディング・シンガー』の振り付けは『ダンス・オブ・ヴァンパイア』や『ジキル&ハイド』などの上島雪夫さんである。で、今日は上島さんと打ち合わせ。

  現在上島さんは『テニスの王子様』の稽古中。『テニス・・・』では上島さんは振り付け師であると同時に演出家でもある。
  ・・・って、『テニス・・・』の公式ページをよく見たら、『ウェディング・シンガー』の音楽監督・佐橋俊彦さんも『テニス・・・』やってるじゃないですか。

  ご苦労さまです。

| | コメント (0)

東宝ミュージカルアカデミーと『ウェディング・シンガー』

11月13日(火)

  試演会は終わったが、年内は東宝ミュージカルアカデミーの授業が週1で残っている。試演会でやり残したことやできなかったことを、残りの時間を使って検証しようと考えているのだが、今日はその1回目。
  去年の1期生の時もそうだったのだが、試演会を終えると、生徒たちに対して情が移る・・・、と言うか、同じ釜の飯を食った戦友の様な感情が湧く、と言うか・・・。つまり、それ以前の「講師と生徒」と言う関係が「仕事仲間」の様な気持にに変化してしまうのである。
  そう感じるのは、試演会を通じて生徒たちに進化があったからだ、と思うのだが、実際、現在の彼ら、彼女たちは以前と比較して格段に頼もしく見える。
  卒業公演を終える頃には、きっと更に輝きを増していることだろう。

  夜は『ウェディング・シンガー』の訳詞チェック・ミーティングの3回目。ようやく今日でひと通りのチェックを終えた。ちょっと安心。

| | コメント (0)

祝・千秋楽! 『イーストウィックの魔女たち』

11月12日(月)

  『イーストウィックの魔女たち』千秋楽を迎えた。まず、何よりもご来場くださった皆さんに感謝をしたい。ありがとうございました。
  そしてキャスト&スタッフ、オーケストラの皆さんをはじめ、すべての公演関係者にも。お疲れ様でした。
  そして、帝劇初演でも博多座での再演でもトラブルのあったフライングが、今回は見事に全公演成功した。成功して当たり前なのだが、そのために尽力してくれたフライング関係者にもお礼を言いたい。ご苦労さまでした。

  既にご存知の方もいらっしゃると思うが、『イーストウィックの魔女たち』は来年旅に出る。4月下旬から5月にかけて、大阪、金沢、名古屋などを巡演する予定である。
  キャストは今回の帝劇の出演者がそのまま登板することになっているが、帝劇初演以来の舞台美術は一新される。つまりニュー・ヴァージョン・イーストウィックである。既にご覧になった方も、まだご覧いただけていない方も、どうかご期待いただきたい。

  ところで、公演プログラムの中で私は、
  「恐らくアレックス、ジェーン、スーキーは私たち自身なのだ」
  と書いた。ではフェリシア・ガブリエルとは一体誰なのだろう。
  私は、フェリシアとは「イデオロギー」のことだと思っている。『イーストウィックの魔女たち』の中で、人々はフェリシアによって統率され、フェリシアを盲目的に信奉している。
  ベルリンの壁が崩される以前、世界はイデオロギーによって秩序を保っていた。そしてイデオロギーはそれを批判する者を許さなかった。それはかつてのマッカーシズムなどにも明らかであろう。
  だがしかし、イデオロギーが人々を束ねる力を失った現在も、人類は相変わらず世界の到る所で紛争を起こして続けている。
  『イーストウィックの魔女たち』では物語の後半でフェリシアは姿を消すが、その後に来るのは個人の欲望が肥大化したグロテスクな全体主義であった。
  終幕、ダリルの退場と共にコミュニティとしてのイーストウィック・タウンは消滅する。それと同時に白亜の教会が跡形もなく崩れ去るのはとても暗示的であるが、果たしてその後、イーストウィックの人々は何を縁(よすが)に生きて行くことになるのだろうか。

  『イーストウィックの魔女たち』はその答えを示して幕を閉じる。

  私がこのミュージカルをこよなく愛するのは、そこに人類の希望を見るからである。

  それでは来年、また魔女たちとお目にかかれる時まで。

| | コメント (2)

『エキストラ』通信

11月11日(日)

  劇団東京ヴォードヴィルショー第62回公演は『エキストラ』である。

  『エキストラ』は同劇団の第61回公演として、2006年の11月10日から29日まで東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターで上演された三谷幸喜/作・演出のコメディである。

  その『エキストラ』が再演になり、12月12日の八王子・南大沢を皮切りに来年4月末まで続く巡業ツアーが行われるのである。その演出補としてお手伝いをするのが今回の私の役割である。
  で、早速今日は旅ヴァージョンの舞台美術の打ち合わせ。舞台美術は三谷作品ではお馴染みの堀尾幸男さんで、私も堀尾さんとは『ローマの休日』『風と共に去りぬ』『浪人街』『シンデレラストーリー』『ダンス・オブ・ヴァンパイア』などでご一緒しているので、今日の打ち合わせも至ってスムーズ、話がとても速かった。

  今回の再演に当たって三谷君は少し本に手を入れるらしい。「らしい」と言うのは、今日の時点でその直しが私の手元に無いからである。
  しかし、そういうことは今に始まったことではない。東京ヴォードヴィルショーの皆さんも、それは織り込み済みであろう。

  さて、稽古は来週から始まる。それまでには改定台本も届くに違いない。いざとなったら初演の台本があるから、いいか。

| | コメント (0)

試演会終了

11月9日(金)

  東宝ミュージカルアカデミー2期生の試演会が終了した。

  「ショーほど素敵な商売はない」と言うのはミュージカル『アニーよ銃を取れ』のナンバーの1曲だが、ショー作りに携わる者のひとりとして、本当に素敵な職業だとつくづく思う。
  ミュージカルを仕事とするためには、継続した努力やそもそもの素質が不可欠である。加えて、幸運な出会いなど本人にはどうすることもできない面も必要であろう。
  そして、ようやくミュージカルを仕事にすることができたとしても、実際にそれで飯を食うとなれば、不本意なことや不愉快なことも避けては通れない。

  だとしても、私はショーほど素敵な商売はないと思う。ショーの世界への扉は、そう思えた人にだけ開くのである。

  今後2期生たちはデヴィッド・ルヴォーさんのワークショップなどを経験した後、卒業公演『レ・ミゼラブル』に挑むことになる。試演会で素晴らしい笑顔を見せてくれた彼ら、彼女たちが日本のミュージカルを支えてくれる日が来ることを願って止まない。

| | コメント (0)

今日は『ウェディング・シンガー』

11月8日(木)

  木曜日なので午前中は日大芸術学部所沢校舎へ。ここのところは演出を取り巻く芝居の諸要素について(舞台美術や照明や・・・、今日は衣装やヘアメイクについて)ディスカッションしている。

  午後は東宝ミュージカルアカデミーの稽古場へ。ミュージカル試演会もいよいよ本番である。出演者は総勢34名で、A、Bダブル・キャストで東宝ミュージカルの様々なレパートリーからの抜粋を歌い、踊り、演じた。
  試演会は明日も行われる。今日の良かった所を更に伸ばし、そうでなかった部分を明日こそは物にして欲しい。プロのミュージカル俳優を目指す生徒たちには最後まで貪欲であって欲しいと思う。

  そして試演会終演後は『ウェディング・シンガー』の訳詞チェック・ミーティングへ。訳詞のチェック・ミーティングは既に2回行っていて、今夜で3回目である。音楽監督の佐橋俊彦さん、歌唱指導の北川潤さん、台本・訳詞の飯島早苗さん、稽古ピアノの國井雅美さん、宇賀神典子さんらと、歌っては直し、直しては歌うの繰り返しである。
  『ウェディング・シンガー』は1980年代風のアメリカン・ロック風ミュージック満載のご機嫌なミュージカルである(あくまでも「風」であって、実在の80年代の楽曲が使用されている訳ではないので、念のため)。が、この80年代風ロックが実はくせ者で、乗りやリズムが複雑で、なので訳詞がピッタリはまるまでにかなりの試行錯誤が必要となる。

  なので今夜も午前様。

| | コメント (1)

今日は『レベッカ』

11月7日(水)

  東宝ミュージカルアカデミーの試演会はいよいよ明日が本番である。なので、今日も最後の悪足掻き・・・と言うか、最終通し稽古であった。あとは野となれ・・・じゃなかった、人事を尽くして天命を待つ、か。良い初日でありますように。

  稽古を終えて『レベッカ』の美術打ち合わせへ。
  ここのところ何度か、引き渡されたシアタークリエを覗きに行っているのだが、バックヤードはやはり相当タイトである。図面から分かっていたことではあるのだが、実際のセットが飾られて、袖中(そでなか=舞台の左右、客席から見えない部分のことです)も本番仕様になってみると、以前工事中に見学した時以上にそのことがひしひしと伝わって来る。
  客席からの舞台の見え方や舞台と客席の一体感など、とても素晴らしい劇場ではあるのだが、果たしてここで『レベッカ』をどう料理するか・・・。

  悩ましい。

| | コメント (1)

近況報告など

11月4日(日)

  『イーストウィックの魔女たち』を開けた後も忙しくしている。

  まず、今やっているのは東宝ミュージカルアカデミーの試演会の稽古。
  東宝ミュージカルアカデミーはミュージカルを目指す若い俳優のためのスクールで、今年で2年目、現在の生徒たちは2期生となる。通常のカリキュラムでは歌、ダンス、演技と言う風に個別にレッスンが組まれているのだが、実際のミュージカルの上演では、当然のことながらそれらを同時に処理しなければならない。
  で、実際のミュージカル作り同様に歌いながら踊り、それらを含めて演技することを体験させるのがこの試演会の目的である。アカデミーでの授業内容はオープンにしない決まりがあるので詳細は省略するが、その本番がいよいよ今度の週末なのである。
  一般には公開しない稽古場発表ではあるのだが、それでも本物のミュージカルを作るのと同じエネルギーと時間が必要なので、私もそれなりにヘトヘトになる。振付を担当してくださっているのは昨年同様青木美保先生で、青木先生も本当にお疲れ様です。あと少し!

  試演会の稽古と並行して『ウェディング・シンガー』の準備も進めている。
  今は主に訳詞のことと舞台美術のことをやっている。今日も舞台美術の打ち合わせに8時間ほどを費やした。費やしはしたが、まだラフプランである。ミュージカルの準備は大変なのである。
  ヴァージョン・アップしたチラシはもうご覧になったであろうか。井上さん、上原さん以外も扮装写真になり、これで『ウェディング・シンガー』の楽しさが少しはお分かりいただけるのではないかと思う。
  更にブログもオープンした。早いなあ、と思ったのだが、考えたらひと月後には稽古スタートである。あっという間だなあ・・・。皆さん、どしどしコメントをお寄せください。一緒に盛り上がりましょう!

  来年夏に上演される『フラガール』舞台版の準備も進めている。
  フラガールたちのオーディションが行なわれ素敵なフラガールたちが決まったし、脚本の羽原大介さんと舞台版の台本をどうするかの作戦会議も行なった。来週末にはハワイアンズや炭鉱跡などのロケハンに赴く予定である。

  『イーストウィックの魔女たち』ではファン感謝デーと題してトークショーが開催され、進行役として参加した。その様子はこちらからどうぞ。

  そして次回作、東京ヴォードヴィルショー公演『エキストラ』の準備も進めている。ただしこちらは三谷君の本直し待ち。早く無事に『恐れを知らぬ川上音二郎一座』の幕が開きます様に!

| | コメント (1)

« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »