『ザ・ヒットパレード』通信
7月4日(水)
バンド付きで通し稽古。
琴線に触れる、と言う言葉があるが、稽古中このミュージカルは私の琴線に触れっ放しである。台本が良く書けているからか、音楽のなせる業か、俳優の演技が素晴らしいのか。それとも単に歳のせいなのか。
渡辺プロダクションの創業と業務の拡大は日本の高度成長期と軌を一にしている。『ザ・ヒットパレード』の登場人物は皆ひたむきで向上心に溢れているのだが、それらは、かつてはこの国でもどこにでも見られたものだったはずである。
そんな失われてしまった日本人の美点が私の郷愁を掻き立てるのだろうか。相変わらず私は涙もろくて稽古中もちょくちょく下を向いてしまう。
明日からスタッフは2班に別れる。劇場では仕込がスタート、稽古場は最終日である。
『ザ・ヒットパレード』開幕まであと6日。
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