『グッドラック、ハリウッド』通信
2月7日(水)
『グッドラック、ハリウッド』の出演者の中で唯一仕事をしたことがあるのは久世星佳さんである。
というより、私は久世さんを宝塚歌劇団時代から知っている。のんちゃん(久世さんの愛称)の在団当時、歌劇団の東京公演の舞台監督を私たち東宝の演出助手が勤めていたからである。
演出家と女優としてはアガサ・クリスティのミステリー・コメディ『蜘蛛の巣』(2001年)が初仕事だった。以来『鹿鳴館』『虹の橋』『ハゲレット』『プライベート・ライヴズ』と続いて、今回が6作品目である。
歌劇団時代で印象に残っているのは『グランドホテル』の舞台稽古である。フェリックス・フォン・ガイゲルン男爵を演じていた久世さんは、舞台稽古が中断した時に後輩たちに優しく声を掛けてリラックスさせていた。
それが余りにも自然な振る舞いだったのでとても感心したのを覚えているのだが、その時の自然でくつろいだ印象は今も変わらない。
その佇まいに、私もいつも助けられている。
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