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『GWTW』通信

9月16日(土)

 ミュージカル『スカーレット』は1970年1月2日に帝劇でオープンした。菊田一夫が担当したのは製作・脚本で、演出・振付にはジョー・レイトンが、作詞・作曲にはハロルド・ロームがブロードウェイより招かれた。

 ジョー・レイトンは『サウンド・オブ・ミュージック』(振付)や『ワンス・アポン・ア・マットレス』(振付)、『バーナム』(演出・振付)などを手掛けた才人で、『ノー・ストリングス』(演出・振付)と『George M!』(演出・振付)でトニー賞の最優秀振付賞を受賞している。
 ハロルド・ロームには『Pins and Needles』『Call Me Mister』などのブロードウェイ作品があるが、日本で比較的知られているのは『ファニー』だろうか。
 ミュージカル『スカーレット』の製作に当たっては、他にも美術、照明、衣裳、編曲などのスタッフがアメリカより招かれた。そして帝劇の様々な部屋が占拠され、昼夜を問わぬ作業が続けられたらしい。

 このミュージカル『スカーレット』は1972年にはロンドンに上陸し、由緒あるドルリー・レーン劇場で5月3日から翌年の4月7日まで上演されている(タイトルは『Scarlett』ではなく『Gone With The Wind』に戻された)。これは日本発のオリジナル・ミュージカルの初めての輸出だったのではないだろうか。ミュージカルの上演に関しては、日本は未だに輸入超過のままである。

 ややこしいのは、後に発表された『風と共に去りぬ』の続編小説(アレクサンドラ・リプリー/作)が同じ『スカーレット』と言うタイトルで、『スカーレット』と言う題名のままで帝劇で舞台化(1996年)もされていることである。
 菊田版のストレート・プレイ『風と共に去りぬ』は初演の後も「総集編」が作られたり(1968年帝劇)、再演も行われたり(1974年、1987年)したのだが、ウエストエンドにまで進出した菊田版ミュージカル『スカーレット』の方は、その後国内で上演された記録が見あたらない。

 『風と共に去りぬ』を新しくミュージカルにしたい、と聞かされたのは『ローマの休日』をミュージカル化してようやく一息ついた頃のことであった。(続く)

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