『プライベート・ライヴズ』通信
8月5日(土)
稽古前に照明打ち合わせ。照明デザイナーは私と生年月日が同一の高見和義さんである。
稽古の方は、1、2、3幕を読み合わせ。メニューとしては稽古初日と同じだが、キャラクターやニュアンスが具体的になっているので格段に聞き易く、しかも面白い。
『プライベート・ライヴズ』は、ストーリーの展開だけを追っていたのでは、「それで?」と言う事に成りかねない作品である。登場するキャラクターがどれだけ際立っているか、であるとか、口とは裏腹に登場人物がどれだけ虚勢を張っているか、とか、どうしてこの連中には学習能力がないのだろうか、などが面白いのである。
出演者たちにとっては、「人生で最良の瞬間と最悪の瞬間がいっぺんにやって来る」中でそれをやらなければならないので、精神的にも体力的にも結構大変な作品である。が、今のところ稽古場の雰囲気はとても明るく楽しい。ひとりだけ葛山信吾さんが「難しい・・・」を連発してはいるが。
読み合わせ終了後、引き続き稽古場でプログラム用の座談会。稽古初日のディスカッションでもそうだったのだが、恋愛や結婚生活の事を男女で喋っていると「結局、男と女は永遠に分かり合う事はできないのだ」と言った空気になってしまうのは何故であろうか? まあ『プライベート・ライヴズ』がそもそもそう言う作品ではあるのだが。
稽古後、出演者5人と飯島早苗さん、私で中華を食べに行く(チラシに名前は出ていないが、『プライベート・ライヴズ』には第5の登場人物がいて、それを演じてくれるのは詩梨さんである)。
飯島さんは何の不思議も感じていないと思うが、作家がこんなに稽古に付き合ってくれる現場は珍しい。とてもありがたいし、とても楽しい。
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