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『TDV』通信

6月8日(木)

 日大芸術学部での授業を終え『ダンス・オブ・ヴァンパイア』の稽古場へ。いままでに作った場面のおさらいと、更に新しい場面を稽古。

 昨日も書いた通り、稽古はハイ・ペースで進んでいる。と言っても、アルフレートとサラはダブル・キャストなので、どちらかが出ている場面では「交代してもう1度」と言う事になる。時間もそれなりに必要ではある。
 ひとりが稽古している時、ダブル・キャストのもうひとりはその場面を見学している。当然ただ眺めている訳ではなく、相手役の一挙手一投足、演出家(私です)の指示、それらを細大漏らさずキャッチしようと集中しているのである。

 演出家の立場で言えば、ダブル・キャストでの作品作りというのは大いに悩ましい。手間が掛かって面倒だから、ではない。私は、俳優の中から自発的に生まれてきた表現やアイデアを尊重したいタイプの演出家なので、それぞれの俳優が提示してくれる異なるアイデアの、どちらをも採用したくなってしまうのである。

 自分との戦いで大いに悩ましい。

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