近況報告

12月1日(水)

 『ドッグファイト』の初日を開けた後、何をしていたのかを簡単に記しておきます。

 9月の後半~10月の末は日本芸術専門学校で学生たちが出演する公演ハイスクール・ミュージカルJR.を演出していました。

 ミュージカルを学ぶ専門学校生(一部高校生も)たちのための公演で、なので会場は学校内の劇場ですし、キャストも(ゲストのひのあらたさんを除いて)全員が在校生です。
 が、スタッフには翻訳・訳詞の高橋亜子さんをはじめ、音楽監督の玉麻尚一さん、振付の青木美保さん、舞台美術の松生紘子さん、照明の岡田勇輔さん、音響の大野美由紀さん、歌唱指導の西野誠さん・三木麻衣子さん……そして私と、錚々たるプロフェッショナルが揃っていました。

 11月の頭~現在は映画演劇文化協会が主催するミュージカル・アカデミー『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~JR.』の稽古中です。
 こちらもキャストはアカデミー生(と卒業生)で、稽古場での公演ではありますが、衣裳や照明やワイヤレス・マイクありの本格的な公演を目指しています。

 どちらの作品にも題名の末尾に「JR.」の文字が付いていますが、これはミュージカル作品の版権を管理しているMTIと言う会社が用意している「アマチュアや学生向けのライセンス作品」であることを示しています。
 そのオフィシャル・サイトへのリンクを張っておきますのでご興味のある方はご覧いただきたいのですが、この「ブロードウェイ・ジュニア」と呼ばれる作品群ではストーリーやミュージカル・ナンバーが短縮(或いはカット)されていて、「本物」よりも手軽にミュージカルの上演が体験できるようになっているのです。

 私は今までに『ヘアスプレーJR.』『フェームJR.』『ハイスクール・ミュージカルJR.』『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~JR.』そして『アニーJR.』(これは図らずもアマチュアではないカンパニーでの上演でしたが)を演出してきました。恐らく我が国で最も「ブロードウェイ・ジュニア」シリーズに精通している演出家だと思います。

 ミュージカル俳優を目指すためには歌やダンスのレッスンは不可欠です。しかしどんなに熱心にレッスンを積み重ねても、レッスンだけでは良い俳優は育ちません。なので今回のように“作品の上演”を通して「実際のミュージカルの現場で求められること」を体験してもらう必要があるのです。

 因みに、ディズニーの最新アニメーション・ミュージカル『ミラベルと魔法だらけの家』でミラベル役の日本語吹き替えを担当している斎藤瑠希さんは、前回(3年前)の『ハイスクール・ミュージカルJR.』でヒロインのガブリエラ・モンテス役を演じていました。

 今回のキャストの中からも将来のミュージカル界を背負って立つような才能が羽ばたきますように!

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ワダエミさん

 ワダエミさんの訃報が届いた。

 ワダエミさんとは『浪人街』(2004年/青山劇場)でご一緒した。
 『浪人街』は何もかもが桁違いの大作であった。クリエイティブ・チームにアカデミー賞(日本のではない。ハリウッドのである)の受賞者が2人もいる……というような感じである。そのおひとりがワダエミさんであった(もうひとりは坂本龍一さん)。

 『浪人街』の衣装は全点がワダさんのデザインによるオーダーメイドであった。衣装デザインを依頼するにあたってワダさんは「糸を染めるところからやります」とおっしゃった。当時チャン・イーモウ監督とのコラボレーションが続いていたワダさんは、中国にお付き合いのある染色工房などが沢山おありだったのだと思う。
 どうしてそんな手間のかかるやり方が可能だったのかと言うと、『浪人街』では準備期間にも桁違いの期間が取られていたからである。ワダさんと最初に衣装の打ち合わせをしたのは2002年の10月9日。本番の1年半以上も前のことである。

 衣装は稽古開始前に全点が出来上がっていた。稽古で衣装を着用して初日までに着古した感じにして欲しい、というのがワダさんの狙いであった。

 あんな仕事のやり方は二度とできないだろう。

 通常、私は「衣裳」と言う漢字を使うのだが、ワダさんの場合は「衣装」である。ワダさんご自身のこだわりであった。

 ご冥福をお祈りいたします。

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アニーと孤児たち 決定!

11月14日(日)

 2022年のアニーと孤児たちが無事に決定した(公式サイトの速報はこちら)。

 今年も素敵なアニーと孤児たちに出会うことができた。既に稽古が待ちきれないほど全員が素敵である。

 素敵だったのは選ばれたみんなだけではない。オーディションに参加してくれたひとりひとりが、とにかくもう本当に素敵だった。
 このオーデイションに挑戦してくれた全員に心から拍手を送りたい。そして子供たちを応援してくださったご家族の皆さんに心から感謝を申し上げたい。

 2022年、劇場を取り巻く環境はどうなっているだろう。2021年の『アニー』は「緊急事態仕様の“休憩なしショートカット・バージョン”」での上演であったが、果たして来年は……?。

 2022年はどうか全公演が開催されますように。
 そして、どうかお客さまが安心してご来場できる環境が整っていますように。

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2022年の『アニー』

11月13日(土)

 丸美屋食品ミュージカル『アニー』の「2022年の“アニー役”と“孤児役”」を選ぶ最終オーディションが今日と明日で行われている。

 12月のクリスマス・コンサートを含めて全公演が中止となった昨年(2020年)は、秋に予定されていた2021年に向けてのオーディションも開催されずに終わった。なのでこれは2年ぶりのオーディションである。

 今年のオーディションで今までと異なるのは“対面”で行われていた2次審査が“ビデオ審査”に置き換わったことであろう。
 1次審査を通過した応募者の皆さんに2次では東京・麹町の日本テレビまで足を運んでもらうのは例年通りだが、そこに私たち審査員はおらず、そこでは歌や踊りや台詞などの課題をビデオに収録し、その映像を各審査員が後ほど個別に審査する、と言う形が取られた。

 2次審査の結果、応募者の人数が更に絞られ、その絞られた人数が今日と明日、最終審査に臨んでいる。
 最終審査は新型コロナの感染状況が落ち着いていることもあって対面である。ただし例年以上に2次審査で人数を絞り、応募者にマスクを外してもらう課題では1人ずつ、複数の子供たちが顔を合わせる課題ではマスクは着用のままである。

 明日はいよいよ2022年のアニー役と孤児役が決まる。発表は(何かアクシデントが発生しない限り)明日の17時である。

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『ドッグファイト』通信 2021 大千穐楽!

10月24日(日)

 ミュージカル『ドッグファイト』が大千穐楽を迎えた。

 9月17日に東京のシアタークリエで初日の幕を開け、愛知公演を挟んで、そして今日、大阪のシアター・ドラマシティで全公演を“無事”に終了した。今日まで無事を維持し続けたキャスト、バンド・メンバー、そしてスタッフの皆さん、本当に本当にお疲れさまでした。

 最初のヴァージョンの『ドッグファイト』日本初演は2015年。再演は2017年だった。今回のニュー・ヴァージョンには、それ以降の世の中の動きと、それに対する私の感じ方が反映されている。正確を期するならば、私だけでなくキャスト、クリエイティブ・チーム、カンパニー全体の感じ方が現れているはずである。

 初演当時と比べて世界はより良いよい方向に進んだだろうか。ある部分では進んだだろうと思う。別の部分ではそうではなかったかも知れない。むしろ悪くなったことも少なからずあるだろう。

 2015年のプログラムの文章で、私は劇中のローズの歌を引用し「きっと もっと できるはず」と記している。

 そうなんだ。きっともっとできるはず、なんだ。

 遠くない将来、もう1度愛すべき3匹の蜂たちと再会できることを信じたい。その時には世界が今より少しでも良い方向に進んでいることを期待して。

 最後に、ご来場くださった皆さん、ご声援くださった皆さん、無事だったのは皆さんのご協力の賜物です。感謝のしようもありません。

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レスリー・ブリッカスさん

 レスリー・ブリッカスさんが亡くなった。

 私が演出した『ジキル&ハイド』と『シラノ』で脚本と作詞を担当されたのがブリッカスさんである。ミュージカルでは他にも『ストップ・ザ・ワールド』(脚本・作詞・音楽/アンソニー・ニューリーと共作)や『ビクター/ビクトリア』(作詞/舞台版の元となった映画版も)、『スクルージ』(脚本・作詞・音楽)などを手掛けられた。

 映画のミュージカルでは『ドリトル先生不思議な旅』(脚本・作詞・音楽/後にウェストエンドで舞台化)や『チップス先生さようなら』(作詞・音楽)、『チャーリーとチョコレート工場』の最初の映画化である『夢のチョコレート工場』(作詞・音楽/劇場未公開)などがブリッカスさんの作品である。が、最もポピュラーなのは映画007シリーズの主題歌の作詞であろう。シリーズ第3作『ゴールドフィンガー』と第5作『007は2度死ぬ』の主題歌を作詞したのがブリッカスさんである。

 ブリッカスさんは『ジキル&ハイド』の日本初演時に来日され、日生劇場での初日を観劇してくださった。その終演後に、私はブリッカスさんご夫妻と食事をするという夢のような機会を得た。その時のことを記した文章がこのブログに残っている(それはこちら)。

 ご冥福をお祈りいたします。

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『ドッグファイト』通信 2021 東京千穐楽!

10月4日(月)

 ミュージカル『ドッグファイト』東京公演が本日無事に千穐楽の幕を下ろした。

 “無事”と言う言葉を使うことを躊躇する場面が少なくない昨今であるが、今日はいいだろう。無事にシアタークリエでの全公演を終えたのだから。
 ご来場くださった皆さん、そしてご声援くださった皆さん、心から御礼申し上げます。そしてカンパニーの皆さん、お疲れさまでした。

 が、しかしひと息ついている暇は無く、スタッフはシアタークリエを超が付くくらい急いでバラし、荷物(大道具・小道具や照明・音響機材、衣裳・ウィッグなど一式)を超特急で出し、その足で愛知へ旅立った。愛知公演が明後日に開幕するので、明日の朝イチから仕込み作業なのである。

 それはともかく、新生『ドッグファイト』は前回までのヴァージョンとはまた違った素敵なミュージカルに仕上がった。緊急事態宣言下の上演でご来場がままならない方も少なくなかったであろうが、多くの方から『ドッグファイト』を愛してくださる声が届いていた。

 何よりも嬉しいことである。

 東海地方の皆さん、お待たせしました。いよいよです。
 既に“スリー・ビーズ・ロス”の方はどうぞ日本特殊陶業市民会館ビレッジホールへ。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』公式サイトリニューアル!

 ブロードウェイ・ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール/籠の中の道化たち』の公式サイトがリニューアル!

 全キャストが発表され、東京公演のスケジュールも告知された。同時に全国ツアーの開催も予告されている。

 こちらからどうぞ。

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『ドッグファイト』今年の舞台映像到着!

 シアタークリエで上演中のミュージカル『ドッグファイト』。今年の舞台映像が到着した。

 こちらからどうぞ。

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『ドッグファイト』通信 2021 初日!

9月17日(金)

 初日。

 ……であるが、その前にゲネプロ。その前に初日のお祓い。その前に直しの作業をいくつか。

 ゲネプロには翻訳の小田島恒志さんと訳詞の高橋亜子さんがいらしてくださった。
 現在は感染症対策のため稽古場への立ち入りに制限がかけられていて、関係者でも以前のように稽古場に来ていただくことが難しい。なのでお2人にもようやく今日、ニュー『ドッグファイト』をご覧いただくことができた。

 ゲネプロでは色々と“愉快なこと”が起きた。
 「ゲネプロの出来がいいと初日の出来はよくない」というジンクスがこの世界にはあるので、“愉快な”ゲネプロは“よい兆し”である。そう思わないと演出家の気持ちが持たない……という事情も無くはないが。

 それはともかく、ゲネプロ後は慌ただしくノート。そして18時。ニュー『ドッグファイト』の開幕である。

 ジンクス通りのとてもよい初日であったと思う。少なくとも私にはそう思えた初日であった。カーテン・コールではキャストを代表して屋良さんがご挨拶。コロナからの帰還を報告、千穐楽までの無事を誓った。

 これで『ドッグファイト』通信 2021はお終いである。ご愛読ありがとうございました。次は『ラ・カージュ・オ・フォール』通信 2022。年明け頃から……の予定です。

 ミュージカル『ドッグファイト』東京公演はシアタークリエにて10月4日まで。その後は愛知と大阪へ参ります。

 それではまた。劇場で。

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『ドッグファイト』通信 2021

9月16日(木)

 舞台稽古2日目。

 午前中は照明の修正やテクニカル・リハーサル。午後イチでプレス・コール。
 プレス・コールでは屋良さん、昆さん、藤岡さん、大久保さん、そして壮さんがご登壇、マスコミの皆さんにご取材いただく。ミュージカル・ナンバーも3曲ご披露したので、ネタバレを気になさらない方はネットやテレビのショービズ・ニュースをチェックいただきたい。

 その後、舞台稽古。昨日1幕を終わらせているので今日は2幕。

 劇場は楽しいなあ!!!(困難だらけだけど)

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『ドッグファイト』通信 2021

9月15日(水)

 舞台稽古1日目。

 午前中はバンドの皆さんと音響チームのサウンド・チェック。並行して照明合わせの続き。そして午後イチからいよいよ舞台稽古スタート。
 舞台監督の松村わかなさんによる舞台上・舞台裏のオリエンテーションの後、幕開きから台本順に場当たり。衣裳、ヘアメイク、舞台美術、照明、音響、そして生演奏のバンド。全てががそろった環境で、いままで稽古してきたことの総仕上げである。

 劇場は楽しいなあ! (困難も少なくないけど)

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『ドッグファイト』通信 2021

9月14日(火)

 終日道具調べ・照明合わせ、昨日の続き。時々音響チームの調整。楽屋周りでは衣裳チーム・ヘアメイクチームの準備作業。

 劇場入りしてから初日まではいつだって時間との闘いである。なので作業が深夜に及ぶことも今までは少なくなかった。
 が、コロナ禍以降は深夜作業を行うことはほぼ無くなった。その分初日までに必要となる日にちは増えるわけであるが(そしてその分公演回数は減ることになる)、それでも安全を優先する、と言うのが現在の演劇業界の大勢となっている。

 安全はすべてに優先されなければならない。

 今日のお昼は白米ではなく、お赤飯を含むおこわのお弁当であった。演出助手の末永さんが喜色満面であったことは言うまでもない。

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『ドッグファイト』通信 2021

9月13日(月)

 午前中は照明のフォーカス合わせ。午後から道具調べ・照明合わせ。

 『ドッグファイト』の照明デザイナーは倉本泰史さんである。倉本さんとは、本来なら昨年の『巌流島』でご一緒するはずであった。が、『巌流島』は公演中止。今回が初めてのお仕事となる。
 今日は1幕の半分ほどまで照明のデザインを進めて終了、続きはまた明日。

 今日はお昼のお弁当がカレーだったので、演出助手の末永さんがご満悦であったことを付記しておきたい(こちらをご参照のこと)。

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『ドッグファイト』通信 2021

9月12日(日)

 シアタークリエへ。

 今日、明日、明後日は稽古は無い。スタッフの作業に充てられる時間である。
 夜のお弁当をいただく頃までには大道具はほぼ仕込み終わり、タッバ合わせも無事に終了。引き続き舞台周りの細かな作業と照明のフォーカス合わせ、音響の調整……など。大道具を製作してくださった東宝舞台さんがとてもいい仕事をしてくださっていて嬉しい。

 そして公式サイトなどで屋良朝幸さんが出演する『ドッグファイト』のオリジナルムービーが公開された。

 こちらからどうぞ。

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『ドッグファイト』通信 2021

9月11日(土)

 ご無沙汰しました。

 キャスト&スタッフ一同は元気にしています。で、稽古場最終日。バンド付き通し稽古。

 前回のブログ以降、稽古は当初計画した通りには進まなかった……のだが、間に合った。9月17日の初日は(今後何かが起きない限り)予定通りに幕を開ける。

 『ドッグファイト』はほろ苦い青春群像劇である。エンタテインメントであると同時に社会性のあるメッセージもはらんでいる。『ドッグファイト』で語られる“性差別”の問題は、初演(2015年)、再演(2017年)の時よりも切実度を増しているように思える。今般のオリンピックを巡る騒動で、この国に温存されてきた性差別が可視化されたことの影響も少なくないだろう。

 誰かと気軽にお茶したり飲みに行ったりすることが憚られるようになって久しい。以前のように劇場に出かけることも困難な昨今である。が、そのような生活を強いられている皆さんにこそ『ドッグファイト』をご覧いただきたい。

 大切な“何か”をきっと持って帰っていただけるはずである。

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2022年の『アニー』 募集開始!

 丸美屋食品ミュージカル『アニー』。2022年のアニーと孤児たちを選ぶオーディションの開催が決定した。

 詳細はこちらからどうぞ。

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放送決定! 『中川晃教 20th ANNIVERSARY CONCERT @ シアタークリエ』

 8月7日と8日に行われた『中川晃教 20th ANNIVERSARY Concert @ シアタークリエ』が衛星劇場で放送される。

 放送されるのは島健さんがゲストの回(8日の夜の部)で、オンエアは10月31日の予定である。

 詳細はこちらからどうぞ。

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『アニー』2021 終演

8月29日(日)

 丸美屋食品ミュージカル『アニー』。2021年の公演が愛知県芸術劇場大ホールで千穐楽を迎えた。これでこのカンパニーによる『アニー』は全ての公演が終了した。

 2021年の……と記したが、子供たちのオーディションが行われたのは2019年の秋である。本来彼女たち・彼らが出演するはずだった2020年の公演は全公演が中止となり、それからも紆余曲折があって、それで今日を迎えた。

 新型コロナ感染症には世界中の人々が翻弄されている。『アニー』の関係者だけが巻き込まれたわけではない。が、子供たちの傍で過ごすことの多かった私としては彼女たち・彼らの頑張りに改めて拍手を送りたい。皆さんの頑張りが、ご来場くださった大勢の方々に勇気と希望を与えたはずである。

 公演を支えてくださった関係者の全員に、この場を借りて感謝を申し上げたい。そして2年に渡ってお力添えくださった子供たちのご家族の皆さんにも。

 ありがとうございました!

 これからも寂しくて憂鬱な日には胸を張って歌いましょう。きっと涙の跡も消えるはずです。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月20日(金)

 すみません。ちょっと事情がありまして……。

 『ドッグファイト』通信はしばらくお休みいたします。

 皆さん、どうぞ良い週末を。

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『ドッグファイト』通信 2021


8月18日(水)

 立ち稽古。1幕6場を作る。その後1幕4場~6場のおさらい。更にダンス・ナンバーを幾つかおさらい。

 6場は「ローズの寝室」、1幕のラストシーンである。ここにはローズのナンバー「とても笑えるわ」がある。
 ローズは母親と2人暮らしである。母娘で街の食堂を切り盛りしている。その食堂にエディがやって来たことで2人は出会い(1幕2場で描かれる)、エディの誘いでローズは海兵隊員が主宰するパーティに出かけることになるのだが……。

 ローズのママを演じるのは彩乃かなみさんである。彩乃さんとは2017年の『アニー』でご一緒した。
 彩乃さん、壮さん、池谷さんはそれぞれ「ローズのママ」、「マーシー」、「ルース・トゥ・ベアーズ」を演じる……と公式サイトにも記されているのだが、実はそれ以外にも「幾つかの役」を演じることになっている。台本に「そのように演じるように」指定されているからである。

 8月12日のブログに、昆さんが『ファースト・デート』では複数の役を演じていた、と記したが、今回は昆さんは1つの役だけを演じ、壮さん、彩乃さん、池谷さんの3人が複数の役を演じることになるわけである。

 1番多くの役をひとりで演じることになるのは坂元健児さんなのであるが。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月17日(火)

 立ち稽古。昨日の続き、1幕4場の後半を作る。

 まず“ドッグファイト”シークェンスを作る。予想通り“一筋縄”では行かず、同じブロックを何度も何度も何度も繰り返して、上手く行っていないと思われる個所をひとつひとつ整理する。しかしそれなりの時間を掛けただけのことはあって、最終的には悪く無いシークェンスができあがったと思う。

 その後は1幕4場の残りを作り、更にその後1幕5場に着手する。ここにはマーシーとローズが歌うミュージカル・ナンバー「ドッグファイト」がある。更にその続きを作り……。

 1幕4場は1日半を費やして形になった。上演ではわずか9分ほどの場面である。

 明日は1幕のラストを作る予定。

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メリー喜多川さん

 『ドッグファイト』の稽古中にメリー喜多川さんの訃報に接した。

 私は30代の時に『少年隊ミュージカル Playzone '96/RHYTHM』(1996)を演出させていただいたことがあり、その現場でメリーさん、そしてジャニーさんとご一緒した。ジャニーさんは主にショーの内容を、メリーさんは衣裳の面倒を見てくださった。(ジャニーさんのことはこちらに)
 その後、坂本昌行さん主演のミュージカル『シェルブールの雨傘』(2000/2003)も演出させていただき、その時にもメリーさんとは何度となく話をさせていただいた。

 とても聡明な方、と言うのが私の印象で、当時の私のような駆け出しの者が「どんなことをしているのか」と言ったことにもしっかりとアンテナを張っていらっしゃるようにお見受けした。“ショー・ビジネス”と言う言葉が本当にお似合いの方でいらっしゃった。

 ご冥福をお祈りいたします。

 追記/メリーさんは『少年隊ミュージカル Playzone '96/RHYTHM』をご依頼くださるにあたって私に「“Smokey Joe's Cafe”のようなショーにしたいのよ」とおっしゃった(“Smokey Joe's Cafe”は当時ブロードウェイで上演中だった大ヒットミュージカル・レビュー)。質問にはいつでも明快な回答をくださったし、ビジョンとグローバルな視野を兼ね備えていらした方でした。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月16日(月)

 立ち稽古。新しい場面、1幕4場に着手する。

 1幕4場はクラブ「ザ・ナイト・ライト」の店内。“ドッグファイト”が行われる店であるが、台本には“安っぽいクラブ”とわざわざ記されている。その程度の店である。

 エディはローズを連れ出すことに成功してザ・ナイト・ライトまでやってきた。ボーランドはマーシーと言うちょっと“いかがわしそう”な女性を連れて、そしてバーンスタインはルース・トゥ・ベアーズと言う名前のネイティブ・アメリカンの女性と一緒である。スリー・ビーズの3人は、それぞれ「自分が連れてきた女性が勝ち」と思っていることだろう。

 この場面では複数のストーリーが(時に絡み合いながら)同時に進行する。それを手際よく見せることで“劇場ならでは”の醍醐味をお客様に味わっていただきたいのだが、その「手際よく」が一筋縄ではいかない。このブログに目を通してくださっている方はもうお分かりだと思うが、「こういう場面の稽古には時間が掛かる」のである。

 しかし、その辺りのことは演出助手の末永さんがよく解ってくれていて、稽古メニューでも「今日と明日の2日間でこの場面を作れ」となっている。なので今日は「いよいよドッグファイトが始まる」と言うところまでの前半部分を作って終了。続きは、お言葉に甘えて明日。

 マーシーを演じるのは壮一帆さんである。以前、『エドウィン・ドルードの謎』の稽古場を表敬訪問した時にご挨拶させていただいたことはあるのだが、仕事でご一緒するのは今回が初めて。
 ルース・トゥ・ベアーズを演じるのは池谷祐子さん。池谷さんとは『レベッカ』『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』に続く仕事になる。

 稽古場は明るくカジュアルで居心地がいい。皆さんのお人柄がそのまま稽古場の空気になっているのだと思う。

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『アニー』2021 東京公演

8月15日(日)

 東急シアターオーブへ。

 オーブではアニー』の東京公演が昨日と今日の2日間限りで行われている。昨年からの経緯はこのブログの『アニー』通信にお目通しいただきたいのだが、念願の東京公演がようやく実現した。

 ただし、シアターオーブでの公演も開幕を迎えるまではぎりぎりの判断の連続であった。東京だけでなく全国各地で新型コロナの感染者数が今までにない増え方をしていたからである。

 そんな中でオーブでの公演は幕を開け、そして閉幕した。

 今回の(本来は予定されていなかった)東京公演の実現にお力添えくださった全ての方に感謝申し上げます。ご来場くださった皆さん、ご声援くださった皆さんはもちろん、ご来場を楽しみにされていて叶わなかった皆さんにも。『アニー』はいつでも皆さんと共にあります。

 さて。

 次は大阪公演。その後には名古屋公演が控えている。

 どうか開催されますように。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月14日(土)

 立ち稽古。今までに手を付けた場面(1幕1場~3場)のおさらい。

 これまで場面ごとに(順不同で)稽古してきたものを台本順に、繋げられる所はある程度繋げてみるのが今日の趣旨である(ただし“通し”ではない)。その結果は控え目に言っても「悪くない」。新生『ドッグファイト』、快調な滑り出しだと思う。

 エディ以外の“スリー・ビーズ”、ボーランドとバーンスタインを演じるのは藤岡正明さんと大久保祥太郎さんである。
 藤岡さんとは『王様と私』『ファースト・デート』そして『シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~』でご一緒し、今回が4度目。大久保さんとは今回が初めてである。

 スリー・ビーズの3人は恐らく3人とも20歳前後で(作中ではエディのみ「来週で21歳」と特定される)、本人たちはもう十分大人だと思っているが実態はまだまだ子供……といったあたりの年齢であろう。
 実年齢では屋良さんと藤岡さんが同世代で、大久保さんが少し若いのだが、その“実際の年齢”と“役柄としての3人の関係”が絶妙にダブって見えていて、今のところとても“いい感じ”のスリー・ビーズである。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月13日(金)

 立ち稽古。ミュージカル・ナンバー「ヘイ、彼女」をステージング。

 「ヘイ、彼女」は1幕1場の最後に歌われるナンバー。ここではエディ、ボーランド、バーンスタイン……ら、海兵隊員たちがドッグファイトに連れて行く女の子を見つけようと悪戦苦闘するさまが描かれる。その3分半ほどのナンバーを1日がかりでクリエイトする(振付の加賀谷さんとキャストの皆さんが)。

 エディ・バードレイスには誰よりも仲のいい2人の海兵隊仲間がいる。それがラルフィ・ボーランドとディッキー・バーンスタインである。名字のイニシャルが3人とも“B”なので、自分たちを“スリ―・ビーズ”と称している。3つの“B”の意味でもあり、“3匹の蜂(bee)”と言う意味もかけている。

 『ドッグファイト』はスリー・ビーズの恋と友情(そして性差別)の物語なのである。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月12日(木)

 立ち稽古。昨日の続き、1幕3場を作る。

 『ドッグファイト』は全2幕のミュージカルで、1幕が全6場、2幕も同じく全6場という構成である。
 台本上ではそのようになっているのであるが、ほとんどの場面は“1場面”が“複数の場面の集合体”でできている。例えば「1場」は夢の中のような世界から始まり、1967年のバスの中、1963年のバスの中、サンフランシスコの街角……と言う風に分かれている。原作が映画であることも影響しているだろうと思われるが「場面の数が結構多い」というのが実態である。

 1幕3場も幾つかの場面に分けられる。サンフランシスコの裏街風の場所から始まり、ローズやエディ、そして他の海兵隊員たちなどの姿が同時進行で(モンタージュ風に)描かれ、その後ローズの食堂の前に移る。更にそこから移動して、ドッグファイト会場であるクラブ“ザ・ナイト・ライト”の前に到着するまでが1幕3場である。
 ここでは“複数のストーリーが同時進行で描かれる(モンタージュ風)部分”がミュージカル・ナンバーになっていて、今日はそのステージングにも手を着ける。

 ローズを演じるのは昆夏美さんである。

 昆さんとご一緒するのは『ファースト・デート』(2014)以来で、『ファースト・デート』の昆さんが“幾つもの役を取っ替え引っ替えする”ような(メガホンを持った女、とか、インターネットの精みたいなキャラ、とか……)やや特殊な役回りだったので、ドラマティックな“通し役”を演じる昆さんとは今回が初めてということになる。

 進境著しい昆さんがどんなローズ像を見せてくれるか。とても楽しみなのである。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月11日(水)

 立ち稽古。1幕2場を作る。

 タイトルの“ドッグファイト”とは「戦闘機同士の空中戦」を表す言葉である(「犬のけんか」という意味も)。が、それとは異なるもうひとつ別の意味もある。
 エディたちが所属する“アメリカ海兵隊”には「一番いイケていない女の子をパーティに連れて来た者が勝ち」と言う伝統行事があるのだが、その(下衆な)行事の呼び名が“ドッグファイト”なのである。

 1幕2場はサンフランシスコにある街の「食堂」。ドッグファイトに連れて行く相手を探しあぐねたエディはワラにもすがる気持ちでこの食堂に立ち寄った。そしてもう1人の主人公=ローズ・フェニーと出会うことになる。
 ミュージカル・ナンバーは、エディがローズをパーティへ誘い出そうとする「パーティに行こう」と、ローズのナンバー「何よりもワンダフル」がある。今日は芝居部分から始め、2つのナンバーのステージングにまで手を着ける。

 1度作り上げた作品を新しい顔ぶれ(キャストもクリエイティブ・チームも)で再創造する。それが今回の『ドッグファイト』で私に課せられた役割であるが、これはとても遣り甲斐のある作業であると同時になかなか困難な作業でもある。

 演出と言う仕事は「“最善の結果”に辿り着くまでキャスト&クリエイティブ・チームと試行錯誤を繰り返す」作業なのだが、1度「最善だと思える形に辿り着いたもの」を放棄してゼロから始める……ということが簡単ではない。どうしても以前に見つけた最適なルートを辿りたくなってしまうのである。

 頼りは“新しい顔ぶれの皆さん”である。

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『ドッグファイト』通信 2021

8月10日(火)

 立ち稽古。幕開きと、それに続く場面を作る。

 幕開きの場面は、台本には「作中とは別の時間であり……夢の中のような世界」と記されている。それを糸口に、やや“幻想的な”場面を組み立てる。ここにはミュージカル・ナンバー「思い出す」がある。

 続く場面はサンフランシスコに向かう長距離夜行バスの車内。『ドッグファイト』の物語はベトナム戦争前夜の1963年に時代設定されているのだが、この夜行バスの場面は1967年である。
 ベトナム帰りの主人公=エディ・バードレイスが夜行バスでサンフランシスコを目指している。たまたま隣に座った男が人懐っこく話しかけてきて……。

 更にそれに続く場面、つまりミュージカル・ナンバー「最後の夜」のステージングに手を着ける。今回、振付&ステージングを担当してくれるのは加賀谷一肇さんである。

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